ニコニコ通り

漫画、木版画、イラストなどなど、製作中。

初めの一週間

ドイツに移住して一週間が経ちました。
 
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まだ、移住したという感覚がなく、旅のフワフワ感が続いてはいるけど、マイ自転車を手に入れ、今日は何を着ようかなどと悩んでいると、これからここで私の日常が始まるんだな、とドキドキしながら思う。
私がこれから住む場所は、ドイツ、ケルンにあるシェアハウス。ここには12名が暮らしている。
倉庫を改装したような造りで、秘密基地感があってとても素敵なところだ。かつ、生活用具に関してもとても充実していて、食べ物も全部シェアするから、食いっぱぐれることはない。最高。
最近ピザ専用のオーブンを買ったらしく、私が引っ越した翌日はピザパーティーが催され、美味しい手作りピザを山ほど食べた。私はてりやきモチピザを作って振る舞った。
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のび太がやってる週1回のノビコディナーのお手伝いもした。ノビコディナーは、Cafe Fatschという、共同運営のカフェを使わせてもらって運営する日本食レストラン。
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赤紫蘇を使ったふりかけを作ったり、出汁殻の昆布を使って昆布チップス作ったり。日本でもあまりやらない事をドイツでやってる不思議にケラケラ笑い出しそうになりながら、準備したのは3日目の事。4日目がノビコディナー当日で、朝から仕込みをして、早くも軽く接客をする自分に困惑もしたけど、とても楽しかった。
メニューは、コロッケ定食。皆さん、白いご飯をそのまま食べるのが苦手らしく、最終的にひじきご飯かネコマンマになっていた。ある意味上級者。
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5日目に、やっと自分の部屋を掃除した。がんばればヨガ教室でも開けそうな広さで、どうしていいかわからない。モノでごちゃごちゃにしたいのだが、いかんせん自分の荷物は激減しているので、しょうがない。8人くらい泊まれそうなので、誰か遊びに来てください。
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夜はのび太が山で採集してきた、ハナビラタケというきのこを皆で食べた。舞茸のような見た目だけど、初めて食べる。とても美味しかった。
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そして昨日、マイチャリを手に入れた。のび太の友達のアパートで眠っていたやつを譲り受け、諸々の修理の為、ケルンのAZ (Autonomous Zone)へ。ここは、しばらく使ってなかった工場跡のようなところを若者が占拠して、その後、町との話し合いで合法的に自分たちのオルタナティブスペースとして運営する、ドイツの都市部ではよくあるケースのスペース。ケルンのAZには、自転車修理の工房があって、捨てられた自転車から集めた各パーツが所狭しと並び、自転車LOVEのメンバーらが、色々と世話を焼いてくれ、どんどん直してくれる。もちろん出来るところは自分でするが、無償で沢山の知識と技術を大放出してくれる。ちなみにお代はカンパ制で、すべてこの場所の運営費の為に使われる。
AZの中には、他にも木工所やらアートアトリエやら、スポーツジムやら、音楽スタジオやら、もちろんライブスペースとBarスペースまで、全部揃っている。体育館くらいある中庭では、せっせとたき火の準備が進められている。前も来てるし知ってたけど、改めて自治のレベルの高さを思い知った。
 
そんなこんなで、無事自転車をゲットしたので、これからは高い電車賃を払わずとも、どこへでも行けるのだ。
やったー!
これからこの町で、お気に入りのお店や場所、道を見つけていくんだ。
生活、生活。楽しむぞ。
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↑スーパーで一番安いビール。500mlでなんと約20円!味はまぁまぁ。
 
以上、ドイツ移住、一週間目のレポートでした!
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2016年9月号

広島の十日市にある、音楽喫茶ヲルガン座の1階は、十日市アパートというおしゃれカフェ。同じ系列ながら、ヲルガン座のマニアックで若干入りにくい雰囲気と違い、開放的で気軽に入れる造りになっている。

その結果、こういう風景がしばしば見られます。

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昨日で、そんなヲルガン座・十日市アパートでの勤務が終了しました。

この半年広島で楽しく過ごせたのは、ここで、陽気なスタッフの皆さんと働けたおかげです。

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開店1年目から、4コマ漫画をスケジュール紙に掲載させてくれ、いつも私のホームだったヲルガン座。働き始める前、何か恩返しが出来たらいいな・・・なんて図々しくも思っていたのだけど、働いてみたら学ぶ事ばかりだし、友達は出来るし、ワークショップもやっちゃったし、自分にとってプラスになる事ばかり。その逆に、与えられた仕事以上の、お店にとってプラスになる事を、私はどれだけ返せたんだろう。

東京に住んでた頃、イズミさんがライブで上京したときは、遊びに行って一緒にお酒を飲み、他愛もない話から人生悩み相談まで、色んな話をするのが本当に楽しかった。

それは広島に帰ってきて、一緒に働き始めるとなかなか出来ない事で、山ほどの業務を抱えながらめまぐるしく動くイズミさんを見ていると、前より近いけど、遠い存在になってしまった気がしていた。そして、まだまだ未熟な自分にぶち当たる。もはや比べてもしょうがないレベルではあるが、、、

そんなイズミさんに今日挨拶に行った。楽屋でツアーの衣装合わせをしているイズミさんの横で、ちびちびビールを飲みながら他愛もない話をした。久しぶりのこういう時間がとても嬉しかった。その後、リハも少し見せてもらっていたら、「どの曲が好き?」と聞かれたので、「本当は何もなかったのかもしれない」という曲だと言うと、アコーディオンで歌ってくださった。

実は、いつかチャンスがあるなら、この曲をリクエストしようと決めていたのだ。

夢がかなって良かった。じんわり響いて、ホロリと涙した。

私は心底、ゴトウイズミのファンなのだと思った。

イズミさん、本当にありがとうございます。

またいつか、一緒にお酒飲みながら、おしゃべりしましょうね!

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NO LIMIT 東京自治区、からの、これから。

9月に東京で開催された、一週間ぶっ通しのイベント、NO LIMIT東京自治区。あれは一体なんだったんだろう、いまだに考える。

東アジアを中心に、海外からは約180名が集結。開催されたイベントは50以上。それぞれの国・地域で、オルタナティヴなスペースを作ったり、音楽活動やアート活動、社会活動をしている人達も、ただその辺りをウロウロしているだけのマヌケ達(一番重要)も、ぜんぶごちゃまぜになって、連日交流。一緒にご飯を食べ、路上で飲み会。高円寺の駅前広場は、どこの国でもない、マヌケ達による新しい町のようだった。

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最終日の新宿で行われた、世界大バカ結集記念鎖国反対デモは、スタートからドイツのパンクが響きわたり、中国語や韓国語などのコールが行われ、周囲を困惑させること必至な、訳わからん感じで最高だった。

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デモの後のライブイベントで、ドイツから来たパンクバンドLambsのライブを観たとき、私も彼らと共に「やり切った・・・」と思った。日本ツアーにも関わり、9月から一番一緒に過ごしてきたからか、言い過ぎかもしれないけど一緒に鳴らしているような気分になった。感極まり、何も言えずぼ〜っと眺めていた。

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色々ありすぎて、本当にとんでもなかったし、普段は見れない風景をみせてもらった。でも、そんな非日常を楽しむイベント、というよりは、なんか日常的な一週間だったような気がする。
イベントがこんなにあっても、私が行けたのは10コ位。あとは高円寺のなんとかBARでお昼ごはん作ってみんなで食べたり、ダラダラしたり、夜はどこかしらで飲んでたり、イベント関係なくカラオケにも行った。そして体調を崩し、最後の方は殆ど友達宅で寝ているという悲しい事態に。。
私の性格上、一週間でめちゃくちゃ沢山友達が出来た!って訳じゃないけど、よく顔を見る人は覚える。色んな国から来た顔見知りが沢山ウロウロしてて、一週間あると慣れてきて、名前知らんでも「あ、どうも〜」て目と目で挨拶する。そんな感じが、あまり背伸びをしない日常を思わせた。
そして全く違う印象の、それぞれのNO LIMITが、高円寺で、新宿で、下北沢で、神保町で、国立で、色んな場所であったんだろう。
NO LIMIT東京自治区は、「そう世の中の流れに巻き込まれずに、こっちのやり方で好き勝手にやっちゃうよ〜」がコンセプト。自分たちのやり方で遊び、生活していく日常を作り上げるのが、最終目標なのだ。 
金金金!!!を中心に、各地で起きる戦争やテロ、国家権力による暴力。排他的なナショナリズムが広がっていってる世の中の流れに、私も絶対乗りたくない。なので、この国境を越えた自分たちの文化圏が結集した東京で、一週間過ごせた意味はとても大きい。
すべてはこれから。陽気なマヌケ達と連帯して、楽しく可笑しく生きていくんだ。
 
 
 
私のこれから。
いよいよドイツ移住の日が近づいて来ました。
移住後、私が住むのは約10名が暮らす、工場を改装して作ったみたいなシェアハウス。Lambsのメンバーのうち3人はシェアメイトになる。だけどこれは3ヶ月で終了し、その後はのび太のび太のシェアメイトのマヌケなエリトリア人と一緒に暮らす予定。うんうん、なかなか良いマヌケライフが送れそうだ!
問題は言葉で、ドイツで住むにはドイツ語の基礎試験をパスする必要があり、嫌でも語学学校に通い習得しないといけない。。。34歳の脳みそで、かつ英語も大して話せないのに、果たしてついていけるのか!?
あともうひとつの心配は仕事。何も決まっていない。ドイツに行くと、日本とコネクションのあるドイツ在住日本人というマイノリティになれるので、それを活かして出来る事を探せたら、と。あと、マヌケなイラストをご所望な方!世界各地からのイラスト仕事、お待ちしています!
こないだ本屋で、自分が表紙のイラストを描かせてもらった本「世界マヌケ反乱の手引書」松本哉:著 が並んでいるのを確認し、くすぐったい嬉しさでいっぱいになりました。
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ドイツでこれからどうやって生きていくか。考えだして、漠然と不安になり眠れなくなった時は、この3冊を読んで乗り越えていこうと思います。
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10月17日に日本を発ちますが、その前に少し、九州を旅します。
12日〜13日は長崎。そして、14日〜16日は熊本です。
長崎は大村のヒカルさん、熊本は菊池のアンナプルナ農園にお世話になります。
アンナプルナ農園で開催される東アジア地球市民会議&花鳥村祭では、A3BCの木版画ワークショップが予定されています。
東京から広島に帰るときも、体調不良でみんなが飲んでる場所にも行けず、感動的なお別れが出来なかったけど、きっと熊本でもそうなるだろう。ワークショップでバタバタする中、完成を見届けることなく、途中で抜けて成田に向かう。
そんな感じでいいと思う。
ありそうな日常の続きに新しい生活が待っているのも、悪くない。と言い聞かせる。
 
 
毎日がNO LIMIT!!!そんな世界を目指しましょう。
 
今まで私と関わってくれたすべての方へ。
心から、ありがとう!と言いたいです。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
 
 
 
 
 
 
 

9月9日はドイツのパンクと広島のパンクがJUGEMUで観れる!

告知!

9月9日(金)、広島JUGEMUにて、こんなライブイベントやります!!!

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ブログにもよく登場している、のび太(ドイツ人)のバンドLAMBSと、その友達のバンドKACKSCHLACHTの、西日本ツアー広島編です!

 

対する広島のバンドは、絶望ルーシーと金族バット!

どちらも本当に観るのが楽しみで、この形でイベント出来る事をとても嬉しく思っています!これもそれも、バンドに声をかけてくれた、りょうすけ君のお陰。ほんと感謝!

 

絶望ルーシーはまだ十代のパンクバンドで、ボーカルのレンヤ君の、大阪の専門に行こうとするメンバーを広島に引き止めるエピソードが、横暴だけどとても好き。広島のパンクバンドでいたいってところも。


絶望ルーシー『狂気のサタデイ』

 

金族バットは一度観たことあって、ボーカルのエマニエルさんのMCが天才的に面白く、いつまでも聞いていたいと思った。今回、ベースに新メンバーを、ドラムに少年フォークのりょうすけ君をサポートとして迎えての参加!


金族バット 放棄にまたがれ

 

 

そして、ドイツの2バンドについて、ちょっと紹介。

LAMBS(ラムス)

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ドイツ、ケルンの DIY パンクシーンの中から生まれた5ピースバンド。90 年代のエモコア的サウンドで、 政治的かつ私的な事をテーマにした曲が多く、社会のルールや自分の感覚にさえも疑問を投げかけている。 力強いサウンドながら、弱さや迷いを表現する彼らのスタイルは、Lambs(仔羊)というバンド名にもぴったり。結成して2年、今やドイツの DIY パンクシーンの中で、重要な存在となっている。 

 

Kackschlacht(カクシュラハト) f:id:nicolaus92:20160824010251j:image

ドイツのブラウンシュヴァイクを拠点とするツー ピースパンクバンド。サウンドは、分かり易いパンクだが、そのシーンを皮肉った歌詞も多い。「反ドイ ツ」「反仕事」「反警察」といったシンプルかつ政治 的なテーマも、何故か彼らが歌うと、ハートウォーミングに。尖ったパンクスの心も丸くなること必至。 小柄でひげ面というマヌケな風貌も、重要なポイントだろう。そして、2人共ビールが死ぬ程好き。因にバンド名の意味は、「ウンチ合戦」。かなりアホっぽいネーミングだが、ブラウンシュヴァイクでのラ イブをオーガナイズするなど、DIY パンクシーンを 盛り上げてくれている。

 

ドイツに2ヶ月滞在していた時、どちらもライブ観たし、つたない英語でメンバーとも交流して。音楽的にも人柄的にも、とても好きになりました。

だから、これはぜひ、来て観てほしいです。

投げ銭なので、お気軽にね!

 

そして、会場のJUGEMU。広島で45年続く、老舗のミュージックBarです。

45周年記念のイベントをヲルガン座でやって、100人以上が駆けつける、そういうBarです。

ここで、パンクのライブをすると言うと、大抵驚かれるけど、「出来るよ〜!」と言ってくれたので、やります!懐が深い場所なんです。

 

何か起きそうな予感しかなくて、ワクワクどきどきしている。

色んな意味で事件になる可能性大!

ぜひ、目撃しに来てください。そして、一緒に飲みましょう!

 

【日時】9月9日(金)

    OPEN  19:00 / START  19:30

【場所】Music Bar JUGEMU

【料金】投げ銭制+1 drink order

【出演】金族バット

    LAMBS

    絶望ルーシー

    KACKSCHLACHT

    (出演順)

 

因みに、LAMBSとKACKSCHLACHT、日本ツアーの詳細はこちら!

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お近くの方、ぜひチェックしてみてね!

    

 

 

 

 

 

 

2016年8月号

8月15日。終戦の日

私は知らない戦争、71年前に終わったとされる戦争が、今と地続きであること、本当は終わっていないこと、変わっていないことがあるという事を、忘れちゃいけないって思う。

核爆弾が2発落とされた国に、その同じ核の力を利用した原発が54基もあって、福島での原発事故で安全神話も崩れ、再び核の脅威を思い知ったはずなのに、今また3基の原発が再稼働し、原発をやめるという決断が出来ない日本。

同じように71年前は、戦況悪化を誤摩化し続け、戦争をやめるという決断が出来なかった日本。

国家権力者が広島長崎の平和式典などで使う、「尊い命」という言葉ほど白々しいものはない。71年前も今も、私たちの命が政府から尊ばれた事などないんだ。

私たちの命が尊いなら、憲法の解釈を変えてまで、集団的自衛権の行使容認などしないだろう。沖縄の米軍基地移設、ヘリパッド建設に非暴力の抵抗をする人々に対して、何百もの機動隊を集め、暴力で排除することなどしないだろう。オバマ政権の核兵器「先制不使用」政策にわざわざ反対なんてしないだろう。

 

私はやっぱり国家権力をもった人間の言葉って、信じられない。

多くの人がすばらしいと言った、オバマの広島でのスピーチもそう。

予定調和的な平和教育の後に書かされるよく出来た感想文、ぐらいの印象しかなかった。

この日、沢山の人が一目オバマを見ようと川沿いに集まり、西飛行場を見つめていた。広島の空を軍用ヘリやオスプレイが飛ぶのを見て、私はやっぱり嫌悪感しか浮かばなかったよ。71年前の広島の上空を思い浮かべ、これが日常の沖縄の空を思い浮かべ、地続きの今を感じた。

 

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でもこれは、アメリカに対する嫌悪感ではなく、やっぱり権力に対する嫌悪感だ。

アメリカと日本の、権力者によって、政治的に広島が利用されているように思えて仕方なかった。

キレイで感動的な言葉と表面上のストーリーに騙されて、いつの時代にもある、国家の暴力が見えなくなってはいないか?

 

まあ、大多数の力をもった政治家なんて皆ロクなもんじゃないから、何も期待せず、巻き込まれず、自分たちのやり方で勝手に暮らせてしまう、国を越えたコミュニティを作った方がいい。

それで、国家権力もったやつらに、ざまあみろ!と言ってやりたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刷る!ワークショップ レポート

5月半ばより計画・準備してきた「刷る!ワークショップ ステンシル×木版画」、先日無事、終えることが出来ました。

長いようであっという間だった一日を、色んな事を考えたこのイベントの事を、忘れないように書いておきます。

 

朝11時に、東京からかけつけてくれた南部さんとサチコを、バスセンターでお出迎え。

沢山のお土産を受取り私は会場のふらんす座へ、彼女らは原爆ドームと資料館のある平和公園へと。

お土産でいただいた、インドネシアのアートグループTaring Padiのユスフの作品を壁に飾らせてもらう。これだけでもう、ここに来る価値があるように思える素晴らしい作品。ありがたや!

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ステンシルのニーノさんが準備に1時間遅刻するもんだから(しつこい?)、汗だくになりながら準備してあっという間にスタートの14時!

あれこれ紹介して説明してという行を、A3BCの時はいつも任せっきりなもんで、うまく整理出来ていなかったかも。こういうのもすべて経験だ。

参考として、お土産その2のA3BC木版画ZINEを見せると、「凄すぎて参考にならん」というお褒めの言葉を頂きました。

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木版画は小学校の時以来だよ!という人が殆ど。最初はおそるおそるだった彫刻刀さばきも、彫る中で段々とコツを掴み、徐々に自分の作品世界へ(入っているように見える)。

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中には、棟方志功ばりの迷いなき刀使いをする方も!そして出来た作品。

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そしてこの方のお子さん(小学4年生)の作品がこちら。

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親子ですな!

少年は、木版画に目覚めたのか、この後も余った木を彫り続けていた。

 

プリントする時に「踏む」というのが、驚きもありなんか楽しそうなのが、毎度ながら、いいよね。

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なんだろう、ものすごく哀愁を感じる。

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得体の知れなさをポップに仕上げる、というセンス。

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ヲルガン座スタッフも、シフトの合間、出勤前の時間のない中、何人か参加してくれて。

わずか1時間半でこれを仕上げたのは、十日市アパートの天使、マイさん。

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あっという間に17時が過ぎ、後半参加の方々もやって来て、テーブルの面子も入れ替わったが、、、

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鈴木さんはその間、ずっと同じところで頑張っていましたよ。

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広島歓楽街を代表するストリップ小屋「ヌードの殿堂 第一劇場」。8月末でその歴史に幕を下ろすそうで、この作品は多くの人の心に響いた。

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ステンシルと木版画をはしごしてくれた方の作品!長丁場、おつかれさまでした!

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同じくはしごした(しかも17時から!)、ヲルガン座の妖精、原さんの木版画。自分の事を工作少年だと称する、66歳。すてきです。

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踏ん張りながら脱力する、良いポーズ!

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スタッフ、ユミさんの作品。出来上がりを見て「小学生のやつみたい〜」と何度も言ってましたが、かなり達者な小学生だと私は思いますが!

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一番最後のお客さんが来たのが、20時。

デザインを見た時は、「え、終わるの無理かも。。。」と思ったけど、

超特急で、よく頑張りました!

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木版画作品はこんな感じで。

実は、彫りがどうしても間に合わなかった方もいましたが、個別でどうにかします!

 

ステンシル作品も、とても良かったです。プリントは、何度かポンポンとインクを乗せるのがコツだそうで、結構時間かかる。シートを剥がす時のドキドキが醍醐味なのだ。

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じゃーん!出来た!か、かわいすぎるにゃんこ・・・

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The Defective products! 直訳すると、「不良品」。うん、でもいい言葉。

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こちらは、南部さんの作品。ワークショップ手伝いながらも、シンプルな作品をさくっと作れる南部さんの軽やかさが好きです。

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アコーディオン部の方のアコーディオン、かわいい!シンプルに見えるけど、めっちゃ細かい作業やね。。

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ステンシルの王道? シルエットで表現!

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全員分ではないけど、ステンシルはこんな感じでした〜。

 

そんなこんなで、最初から最後まで賑やかで、わいわいわい。

最後の一枚が刷り上がって、片付けが終わったのが、24時過ぎ。

やっとこさありついた、オルガン座のブンチャーとビール!最高でした。 

いつもはカウンターで甘くて優しいミルクカルピスとか飲んでるニーノさんが、一気にビール2杯いきました。それ位大変だったけど、充実したって事。

 

ちなみにこの日、原爆ドーム横では、アトム書房復活!新しい骨董&途中でやめる即売会があって、歩いて7分のところに居るのに、全然行けなくて、これだけは心残りだった。

でも同じ日に、長崎から東京から、大好きな人たちが広島に集まったというのは、素敵なことだ。

 

いい一日でした!

ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました!!!

 楽しそうに制作する姿が見れて、刷り上がりに感動する姿が見れて、そこかしこで生まれる交流が見れて、本当に嬉しかったし、ほっとしました。やって良かったなぁと思います。

そして、今回のワークショップに合わせて東京から手伝いに来てくれた南部さんとサチコ。2人が居なかったらどうなっていた事か。本当に助かりました!ありがとう!

 

一緒に企画したニーノさんと。制作に慣れてくると、クオリティを求める分、最初の出来上がったときの感動って薄れていくけど、ワークショップでそれ思い出して、良かったって。あと、相手はもちろん自分じゃないから、教えた通りには巧くいかない事も当然あって。どこが難しいか、とかが見えてくる。でも別に、巧くある必要がない時もあるし、そこをどうサポートするかっていうのは、ワークショップの永遠のテーマかもしれない。

そこをうまく出来た自信は正直ない。課題はたくさん。全部経験だと思って次に活かすしかないですね。

ニーノさんと一緒に出来て良かったです。ありがとうございました!

次はあるかな?また、打ち上げ第2弾(勝手にビアガーデンと決めている)で話しましょう。

そして、会場のふらんす座(ヲルガン座)。ここでの人のつながりがあったからこそ、今回のイベントがあります。

私の広島での生活は一時的なもので、だからやりたい事どんどん出来る状況でもないと、最初は色々諦めていたのだけど、イズミさんの提案とニーノさんとの出会いで、こういう形で実現して、自己満足ではあるけど、何か広島での生活に爪痕を残せたかな、と思います。本当にありがとうございました!

 

広島のみなさん、これからもどうぞ、よろしくです!

7月31日、ヲルガン座蚤の市出店するので、一日ヲルガン座で飲んでようと思います!ぜひ、お話したり、飲んだりしましょうね。

 

 

 

 

 

 

木版画って・・・?

さて、前回のブログで告知した、「刷る!ワークショップ ステンシル×木版画

色んな人にお話すると、「え!木版画って一日で出来るの!?」という反応がよくあります。

木版画自体は、日本で学校教育受けた人なら大体小学校の図工で習うので、知ってると思います。「あれでしょ?バレンでこするやつ!」

そうそう!でも今回ワークショップのように布に刷る時は、バレンを使わないのです。え、じゃあどうするの?と思った方、後でちゃんと説明します。

そして、図工の時に大変苦労をしたような記憶があるかもしれませんが、もっと気軽に出来るものだと私は思います。実際色んなところでワークショップをしてきて、大体の人は6時間以内に完成しています。もちろんサイズやデザインにもよりますが、早い人は2〜3時間くらい。

 

今回は、今まで見てきたワークショップの中から、あと自分の作品から、こんな感じのも出来るよ!というやつを紹介しようと思います〜。

 

木版画は、三角刀やら丸刀やらを使って彫りますね。ペンで絵を描くように彫刻刀を走らせれば、それがそのまま現れます。(彫ったところにはインクがつかないよ!)

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感覚的に描く!↓この方、下絵なしで30分くらいで完成・・・。

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NENRIN... いいね!!!

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木版画で使うシナベニヤはカッターでも切れるので、四角が嫌なら丸にも出来るぜ!

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今度は逆に、面を活かしたもの。きっちりかっちりしたデザインでもイケる!

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これはもう職人の域だけど、かっこいいから紹介しちゃう↓

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彫跡は見せたくない!という人は、しっかり深めに彫れば大丈夫!あと、周りに枠を入れると、支えになって彫跡が残りにくい。

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こんな感じ、Tシャツとかにワンポイントであったら可愛い↓

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彫り跡、私は好きですけどね。

もぐらの掘り跡を彫り跡で、なんつってね。

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顔やドレッドの立体感を出すのに彫り跡を利用。

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どうでしょう?

木版画の表現って、こんなに多種多様だったんだな〜、と新しい作品に出会う度、思います。可能性無限大!

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布に刷れるのが良いのは、Tシャツやトートバッグ、パッチにして気軽に外に持ち出せること。濡れても大丈夫なこと。それだけでぐっと木版画が身近なものになる。

で、最初に布の場合はバレンでは刷らない、と言ったけどどうやって刷るかというと、、、

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足っす!!なんて原始的。

 

重い方が良いので、ご家族友人と協力してフミフミするのも良いでしょう。

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刷る作業も醍醐味です。

板を持ち上げる時の緊張も、いいもんです。

 

7月9日「刷る!ワークショップ」、気になってるんだけど、どうしようかな〜、って方に少しでも木版画面白そう!と思ってもらえると嬉しいな。

チラシ画像、もう一回貼らせてちょ。

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一応14:00〜/17:00〜の前半後半に分けていますが、デザインによっては一日かかる人もいると思うので、14:00〜最後までたっぷり制作してもらっても構いません。 

木版画は、サイズが22.5cm×30cm以内となっていますが、17時から参加の方、あまり時間がない方は、小さめサイズで考えてみてください。ハガキ大とか。細かい制作手順は、また当日説明します。

デザインも、お好きなアートワークやミュージシャン、キャラクターなどを元にして考えてもいいし、お気に入りの写真を持ってきて写してみてもいいです。トレーシングペーパーを使うので、簡単に写せます。

 

ご予約は、ヲルガン座へのお電話【082-295-1553】か、メール【francezainfo@gmail.com】で出来ます。その際、ご希望のコース、お時間(14:00〜/17:00〜)、お名前、人数、電話番号をお知らせください。

もしくは、ヲルガン座でうろうろしている私かニーノさんをつかまえて、「行きたいんじゃけど!」と伝えてくれてもOKです。
 
ではでは、長くなりましたが。
どうぞよろしくお願いしま〜〜す!!!