ニコニコ通り

漫画、木版画、イラストなどなど、製作中。

ノビコディナーのこと

なんという事!もう4月ではないか。

なんやかんやと忙しく、でも全然辛くはない生活をドイツで送っています。

やっぱり明日何時に起きるかを自分で決めれる生活は、素晴らしい。フルで会社勤めしていた頃は、何時に来てくれと言われ、本当は行きたくないけどそれに合わせて早く起きて、仕事が終わるまで耐え、の繰り返し。仕事はきつくなかったけど、精神的に辛くなった。今は、すごく大変だけど辛くはない。

今、私の生活の中心は、週に2回のノビコディナー。営業は週2日19時〜22時の計6時間だけど、その準備の為に、結局週4〜5日働いている。空いた時間にドイツ語の勉強をしなきゃなんだけど、これはかなりサボっている。

 

今回はノビコディナーについてもうちょっと詳しく書きます。

ノビコディナーは、ケルンのカルクという街にある、Cafe Fatschというヴィーガンカフェでやっています。元々営業していなかった時間帯に借りていて、場所代はゼロ。その代わり、Fatschのドリンクやケーキをノビコディナーの時間も売っている。Fatschにとっては、売るチャンスが増えること、カフェの宣伝にもなる事がメリットになる、という仕組み。

このカフェの営業形態がちょっと変わっていて、オーナー及びメインスタッフは6人で、共同運営という形で常に話し合いながら営業している。でも全員がこれで給料をもらっている訳ではなく、別で仕事を持っている人もいれば学生もいて、その他にボランティアさんも沢山いて、週末は完全ボランティアで営業するので、平日メインで給料もらって働いている人も一応休むことができる。イベントをやったりミーティングをやったり、素人の乱12号店のような役割もあるので、お店とサロンが一緒になったような場所って感じ。

そして、のび太もFatschのスタッフの一員なので、基本的にFatschの企画の一つとしてノビコディナーがある、という感じが正しいかも。

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Fatsch店内。お洒落で、アットホームな雰囲気があって、優しい場所。ヴィーガンである事は、より多くの人が食べれるという事。アレルギーにもなるべく配慮しているし、お金がない人のために、ご自由にお取りください貯金箱もある。毎日来る常連さん、こども連れのお母さんグループも多い。

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そういう場所で展開している日本食レストラン、ノビコディナー。

私たちはヴィーガンではないが、コンセプトは理解できる。この社会でシステマティックに肉や魚が大量消費され、生物が犠牲になり、環境も破壊されている事を意識するのは、大切だと思う。でも作る人来る人がヴィーガンかどうかは全くどうでもいい。お店としては、主義を超えてより多くの人が食べれるという点にもっと意味を感じるし、個人的には、制限がある分料理に工夫のしがいがある、という事もある。

因みにヴィーガンは今ドイツで流行ってて、ビジネスになるので大手精肉会社もヴィーガンソーセージとか出しているし、ヴィーガンの重要食材にも大量生産の闇が存在する。その一方で、ある統計では、ヴィーガンはネオナチよりも嫌われているんだそうだ。独裁主義者より嫌われるなんて、かわいそうすぎる。やっぱり私たちはヴィーガンで日本食を作って、より多くの人に楽しんでもらいたい。

そしてもう一つ。ノビコディナーが大切にしているコンセプトに、「なるべく近場の素材を使う」というのがある。

ドイツに来て、あまりになんでも買える事に驚いた。アジアンスーパーに行けば、日本、中国、韓国、ベトナムなど、アジアの食材が色々手に入るし、トルコスーパーは街の至る所にあるし、南米やアフリカからの南国フルーツもいつでも食べれる。

そして、それらの輸入品を買う方が、ローカルなものを買うより大体安い。運搬コストやエネルギーがその分かかっていても、安い労働力で大量生産されていれば、安くで買えてしまう。どんだけ搾取してんだよコノヤロー!って事で、買い物をする時は、どこで作られたのかを必ずチェックする。ドイツは輸入大国なので、国産で揃えるのは難しいけど、なるべくヨーロッパ内で作られたものを使うようにしている。

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↑ノビコディナーのメニュー

今、うどんとコロッケ定食を隔週で出していて、毎週使う昆布とワカメは、アイスランド産だ。日本産の方が安いけど、安全性から言ってお店で使うのはNGらしい。それにアイスランドの昆布とワカメ、めちゃ美味しい。

醤油はキッコーマン。日本企業だから使っているのではなく、オランダの工場で作られているから、というのが最重要ポイント。

豆腐はドイツのオーガニック豆腐。硬めの豆腐か、絹豆腐しかなく、日本の木綿くらいのがないのは少し残念だけど、とても美味しいので満足。

味噌は日本のを使っているけど、一度ドイツで作ってる味噌を試しに買ってみたら、すっごく美味しかった。ドイツの気候で大豆を育てるのは大変なので、代わりにLupinenという植物の実を使って作られたもので、使いたくてしょうがないけど、とてつもなく高く、手が出ない。

そしてうどんは、ヨーロッパの小麦粉で手作りしている。これがまた手間がかかるのなんの。40人分のうどんを作るのに、約7時間かかる。材料費はかなり安いけど、労働時間考えると、完全に麺を買った方がコスパが良い。でも手作りのうどんはとても美味しいし、そんな事をやるお店は他にはないので、続けたい。でも毎日営業することになったら、さすがに手打ちはきついので、製麺機を購入することを検討中。

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どうしてもアジアからの輸入品に頼らざるを得ないものもあるけど、作れるものはなるべく作りたい。今のところ油揚げも手作りだし、紫蘇ふりかけやうどんにかける三味唐辛子(唐辛子・紫蘇・ごま)も自分たちでブレンドして作ってる。

野菜も、紫蘇や水菜や春菊を自分たちで作れたら最高なので、今Fatschの裏庭を大改造して畑にしようとしている。

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興味のある人は手伝ってくれるし、その代わりにノビコディナーのご飯をタダにして、お金じゃなくて、手と手で回る感じが最高だなぁと思います。

 

ノビコディナーやっていて、バイトやめる学校でヒカルさんが言ってた事をよく思い出す。めっちゃ手間かけてちょっと稼ぐ。まさに今そんな感じでなんとかなっている。

何が商売になるか?という話も、日本食もヴィーガンも人気だけど、二つがセットになったお店はあまりないので、需要と供給が成り立っている。コロッケとか皆大好きなのに、普通は卵使ってるし家で作るのは面倒だしで、めっちゃ喜ばれる。

(ドイツでのコロッケ商売は、江上さんが昔言ってた事だけど、お先にやらせてもらいました。ありがとう江上さん!)

値段についても、日本食レストラン行ったらラーメン・うどんは大体9ユーロから11ユーロは当たり前で、天丼味噌汁付きが17ユーロとかなので、気軽に食べれるものではないが、ノビコディナーは5ユーロから8ユーロの選択制で、これはよく食べられてるピザやケバブや中華料理と同じくらい。

麺もスープもいろいろ手作りで、この値段は安いので、選択制にしても大体の人が7ユーロ、8ユーロ、余裕のある人は10ユーロ払う。

メインのご飯の他にメロンパンも作っていて、これもまあ手間がかかる。でもみんな菓子パンにそんなお金払いたくないだろうから、お値段は1.5ユーロ。ほぼ情熱のみで続けている。

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飲食でやっていくのに、多分一番大きな収入はドリンク代だと思うけど、ノビコディナーにはそれがない。完全ご飯のみで、1ヶ月で大体1000 ユーロ(12万くらい)はプラスになっている。週に6時間の営業でこれだけ稼げるのなら、ちゃんとお店を出しても、イケるのでは?と夢を馳せる。

決して金持ちにはなれないだろうけど、こんな感じで生活できたらいい。きっと、面白いことになる。大変だけど、すごく楽しいと思う。

 

新宿駅東口にあるBERGは、ドイツ語で「山」という意味で、ドイツ料理出してて、でもソーセージやパンも確か日本の生産者から仕入れていたと思う。全部じゃないかもしれないけど。その意味について、ちゃんと聞いたことはないけど、ドイツ料理だからといってその国のレーベルを掲げることには、なんの意味もないので、同じような事を私たちもやりたいと思っている。

 

ドイツでBERGをやりたい。

簡単にいうと、そういう事なのかもしれない。

 

ノビコディナーFacebook

ノビコディナーInstagram

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年2月号

クリスマス、のび太の家族と一緒に過ごしたのだけど、家族が集まった時に必ずする事、それは散歩。

年末年始、のび太の家族と共に北ドイツの田舎町で過ごしたのだけど、旅行の際必ず毎日する事、それは散歩。

 

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「ドイツ人て散歩好きよね。」っていうと、「みんながそうな訳じゃない!」と反論されました。そりゃそうだろうけど、と思いながら「ドイツ人 散歩」でググると、ドイツ人散歩好き説が山のように出てくる。

中には、散歩好きが昂じて哲学の世界が深まっていったのだ、という説も。

 

実際、お正月の朝や日曜日など、仕事も休みでお店も大体閉まってる日は、散歩している人、とても多い。

普段から散歩をこよなく愛するのび太家にとっては、散歩道が混むので少し残念なのである。

私たちは、これを「お散歩テロ」と呼んでいます。

 

 

2017年1月号

祝!!!!!!

 

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↑↑この4コマ漫画、ライプツィヒに向かう車の中で描きあげました。

超多忙時の手塚治虫気分を少し味わえた笑。

 

実際は亀のようなスピードで進んでいる、4コマ漫画です。

しかし確実に回を重ね、私自身も年をとり、ここまで来ました。

10年分描きあげたら、本を出そかと数年前から言ってるんですが、もう目前なのか・・・。

どうしよう。

 

とりあえず、今後も続けていく所存なので、どうぞよろしくお願い致します!

 

 

 

 

 

2016年12月号

外出中、少し小腹が空いたとき食べるもの。

これは日本だと、私の場合、90%はうどんか蕎麦です。

 

ドイツでは、大体フライドポテトか、カレーソーセージです。

お腹に余裕のある時は、両方食べます。

 

その時、ああそうか、と納得したこと。

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これからは、マッシュポテトをご飯の代わりだと思って食べる事にします。

同じ炭水化物だしね。

 

 

2016年の4コマ、やっと終了しました!

追いつけ追い越せ!ってな感じで未来を目指し、もうちょっとブログの更新を頻繁にしていきたい2017年です!

 

 

2016年11月号

さて、この今更ながらの4コマ漫画投稿も、いよいよドイツ編になってまいりました!

2016年10月17日からドイツに住み始めて、早4ヶ月。

怒涛のような日々に戸惑いながらも、なんとか楽しくやっています。

そうですね〜、、変わったところといえば・・・

うどん作りが上手くなりました!

 

そう、最初は簡単にできると思っていたんです。。。

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youtubeに上がってるプロの仕事をガン見しながら、研究に研究を重ね、

今では毎週小麦粉4kg分のうどんをせっせと作っております。

 

もちろん、この量は個人消費用ではない。

全てはこの週に二回の日本食レストラン「ノビコディナー」の為!

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うどんとコロッケ定食を隔週で出していて、ALLヴィーガン

まさか、ドイツで精進料理作る人になろうとは、、、

 

うどん作りもまだまだ完璧ではないけど、やはり手打ちは美味い!

隔週で必ずうどんを食べれるので、日本食ロスを多少は抑えることもできている。

たまに立ち食い蕎麦やお気に入りのラーメンを食べたくて、イーッてなるけど。

刺身については、もう考えないようにしています。。


ノビコディナーについてはまた改めて(これ2回目)。

なんだか面白いことになりそうです。




 

2016年10月号

広島には、第一劇場という名のストリップ劇場がある。いや、あった。

2017年1月末をもって、ついに閉館。

気になりつつも、飛び込めなかったストリップ鑑賞も、もうすぐ閉館と知ると、いよいよ行く気になる。行ってみれば、閉館に追い詰められた劇場とは思えないほど、平日真っ昼間から満員御礼。

今までもずっと変わらず営業してきたのに、最後だから、と今まで以上に人が押しかける。それだけショーが素晴らしいから、なんだけど、なんだか寂しい。初めて来た私がいうことではないけど。

さて、ショーはというと、、、

素晴らしかった。本当に、楽しく充実した時間でした。

5人の踊り子さんが、それぞれ持ち時間20分で魅せるショー。コンセプトも様々で衣装も音楽も手が込んでて、踊り子さんの意気込みを感じる。そして結局脱ぐんだけど、こんなに明るく自分の身体の全てを魅せる、開くことができる、ってことに感動。可愛くエロく美しく、そして開放的!気持ちいい!

ショーの後は写真タイムで、一枚1000円で好きなポーズをとってもらって、お気に入りのお姉さんのポラロイド写真をもらうことができる。

しかしこの写真代は踊り子さんではなく、劇場に入る。劇場はその金額によって踊り子の人気度を見て再びオファーをするので、好きな踊り子さんを沢山みる為なら!と熱心なファンは何度も列に並び写真をとる。中には、せっかく撮った写真を、別の女性客にプレゼントする常連らしきお客さんもいた。

踊り子さんに対し、失礼な態度をとる人なんて居なくて、大好きな人に会えてとっても嬉しい!という喜びに溢れたファンばかり。

ショーの中でも、ノリノリでダンスする人、タンバリンで盛り上げる人、リボンを投げて演出する人など、踊り子さんを陰ながら支えるファンの姿があった。もちろんオファーがあるわけではない。踊り子さんと打ち合わせるわけでもない。それで特別感謝されることもない。言葉はなくとも、沢山の愛が感じられる場所だった。

ショーも良かったけど、ファンの姿にも感動!

ってことで4コマ漫画にしてみました。

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ちなみに男性は5000円位、女性は3000円位だったかな。それで1日中(踊り子5人×4ステージで計20本)観れるというのは、かなりお得。

日本に帰ったら、別の劇場にも行ってみたいな。

どんどん潰れてるみたいなので、今のうちに行って盛り上げといて欲しい!

2016年7月号

人は、上を見たり下を見たりしながら、コンプレックスを解消しようともがき苦しむもの。私にも一つや二つ、三つや四つ、心当たりが沢山ある。

でも本当に必要なのは、解消ではなく解放なのだと。

バーレスクは、おっぱい観音さまは、私に教えてくれました。

 

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私は私。そのまんまでいいか。

そんな感じで最近は、一切化粧しない日々で、まー楽です。

でもたまに着飾るのは楽しいよね。自分のために。