ニコニコ通り

漫画、木版画、イラストなどなど、製作中。

2020年3月号

 今はもう、世界中を脅かしている新型コロナウィルスだけど、ほんの数ヶ月前は、別のことの方が怖かった。

東アジア系の人に対する差別意識である。

 

インフルエンザの方が危険なウィルスで、この頃もすでに多くの人が亡くなっているのに、新型コロナウィルスへの世界の反応はちょっと大袈裟ではないか?と思ってもいた。

 

もはや、そんな頃が懐かしくもなる。

2月半ばに描いた4コマ漫画です。

 

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とはいえ、差別意識はなくなったわけではない。

誰かのせいにしたがる人はいつだっているし、それが事実であろうとなかろうと、元々ある差別意識を助長させる理由にはなる。

コロナウィルスを武漢ウィルスと呼ぶだけで、誰かが差別される可能性があるし、心を痛める人がいる。だからこの呼び方には、悪意しか感じない。

 

インフルエンザもなくならないけど、インフルエンザになる事を、誰かのせいにする人もいない。そんな事をしても無意味だから。ウィルスはなくならないから。

新型コロナウィルスは、まだ治療薬もないしワクチンもないから怖いけど、どんなに気をつけていたって、なる時は来るだろう。

なったとしても謝る必要はないし、自分も申し訳ない気持ちで潰れてしまわないよう、冷静に受け止めたい。

 

そんな心の準備をどこかでしながら、コロナ時代を生きてます。

 

 

 

 

 

 

2020年2月号

せっかくいつもより時間があるんだから、4コマ漫画でもアップしましょうかね。

(ふと思い出したように)

 

食事をとる時に、気になることの一つ。

それは、辛いか、辛くないか。そしてどれ位辛いのか。

 

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お客さんの言いたいことはわかる。ドイツ的辛さ=あまり辛くない、アジア的辛さ=すごく辛い、なんだろうと思う。

共通のイメージがあるからこそ通じる例えだけど、見る起点が変わればそれも変わる。

アジアの中でも色んなレベルの色んなタイプの辛さがあるのよ、なんなら日本はそんなに辛いもんのイメージないのよ。と言いたくなる。

 

ドイツから見たアジアへのざっくりしたイメージを知って、なるほどねと思うのと同時に、逆にヨーロッパへのざっくりしたイメージで語る人は日本にも沢山いるんだろうな、と納得するのであった。

 

 

 

 

毎日散歩ができる日々の記録 その3

前回のブログで、テイクアウト営業をやらない理由と、それについて頑張らないといけないプレッシャーを感じて、悩む。

ってことを書いたんだけど、今日経営者3人で集まり、どのようにテイクアウト営業をすべきかってことを再び話し合った。

ソーシャルディスタンスを保ちつつの営業、テイクアウトしやすいメニュー、効率性や働き方。アイデアが色々出て、一気にテイクアウト営業へかなり前向きになれました。

もちろんすぐにってわけではないし、しっかり準備して、良い再スタートにしたい。

少なくとも、4月いっぱいは今の状況を続けて、5月初め〜半ばを再開の目標に。

 

日本では緊急事態宣言が発令されたけど、休業要請については2週間見送る、と。

ここまできて、まだ外出自粛だけ要請して、まだ苦しめるのか、、、!

本当最低最悪の政府で、怒りをぶつけて当然のところに、世間からも、「政治批判より出来ることやろうよ」なんて言われちゃうの?出来ることをおそらく何百回とシュミレーションして、やれることはやった上で言ってるとは、なぜ思わないの?もうちょっと頭働かして出直してこーい!

布マスク2枚を全世帯に配るような税金の無駄使いに、黙ってるような人達は、それこそこのコロナ危機で社会と医療が壊れていくことに、加担してしまっていると早く気づいて欲しい。

 

 

今、ドイツで重要とされている対策は、検査数を増やすこと、日常生活でのマスク着用の推進、コロナ対策アプリの導入の3つだそうです。韓国のやり方を結構ガン見してる感じ。

検査数は、現在週に50万件が可能だそう。それでも希望すれば全員が受けれるというものではない。リミットはあるけど、検査数を増やすことで、早期に感染者を発見し、さらなる感染者急増を防ぐのは、やっぱり全うなパンデミックへの対応の一つだと思う。

マスク着用(医療用でなく普段使いの方ね)は、感染予防には何の役にも立たない、という論調から、感染者の飛沫軽減の為に、ある程度効果があるという論調に変わってきたこともあって、関心を寄せられている。ドラッグストアではマスクはいつも品切れ状態だけど、あまり着けてる人は見ない。文化的にも浸透しにくいだろうけど、ノビコが再開することになったら、スタッフには全員着けてもらう予定。なので、手作りで量産しなきゃ!と、今どういうデザインがいいのか、研究中です。HKマスクというのが気になってるけど、プリンタがなくて型紙がプリントできない。コピーショップが開いてないって不便。

コロナ対策アプリは、携帯でアプリに登録することで、感染者との接触があったかどうかをお知らせしてくれる、というもの。これが有効な理由は、感染者が出て行動を聞き取りして、接触があった人に連絡して、保健所に連絡して、症状を確認して、、、みたいな今の作業を短縮化できること。それにより無症状の状態で誰かにうつしてしまう危険を少なくできる。なんでも、無症状の初期の段階が一番感染力が強く、全体の40%が、その段階で感染が広がったとみる、研究結果がでたそうだ。だから可能性のある人がすぐ割り出せ、すぐに自宅隔離を開始できるアプリの利用が重要になってくる。でも問題は、個人情報保護の観点で本当に安全なのかどうか。登録に個人情報を入れる必要はなく、GPSではなくBluetoothの機能を使って、接触があったか判断するもの、と言われているが、多くの人にとってやっぱり登録は抵抗はあるだろう。登録は任意で、60%程度の人が登録しないと効果が薄い。自分なら、そこまで抵抗なく登録してしまいそうだけど。。。

それに対し、ドイツ発のハッカー集団、カオス・コンピューター・クラブは、安全性を確認するために、そのアプリの全コードの公開を求めているらしい。つか、ドイツ発のハッカー集団、カオス・コンピューター・クラブって何よ。って思った方、私はコンピューターに全く詳しくないので、掘り下げられないのが残念だけど、平たくいうと超コンピューターオタク集団という事です。年末に数万人が集まるコンピューターの国際会議を開いてて、写真だけ見た事あるけど、かなり楽しそうで、フェスティバルみたいな感じ。日本発のヘボいロボット同士を対戦させるヘボコンもやってて、技術力のある人たちがヘボいロボットを作るのに苦戦している、というエピソードが好き。ライブストリーミングもされるので、ノビコでも数人がそれを観るために集まり、ラップトップ片手に、わけのわからないコードを叩きながら静かに楽しんでいる。

そんな彼らが、政府が発注した企業は信頼性にかける、という。なんならアプリこっちで作りますよ?と提案もしてくれているらしい。こっちとしても、なんの利害関係もない、コンピューターオタク集団が作ってくれた方が安心できるんだけどな。

 

なんか、こういうニュースにならないような動きは面白いので、もっと知りたいんだけど、ドイツ語でのSNSをやってないし、のび太くらいしか情報源がないのが残念。

ケルンでは、難民受け入れを訴えるインターネットデモがあって、各自自分の好きな場所でバナーを掲げたり、道路に「Hier ist Platz!(ここに場所がある!)」などとメッセージを書いたりして、その写真や動画をSNSでシェアしていた、のを後から知る、っていう。

www.instagram.com

ギリシャのとある島に、トルコから多くの難民が渡ってきていて(シリア難民がほとんどだと思うけど、トルコにとどまっていた難民が、トルコが国境を開けた為に船でギリシャの島に上陸)、その先の行き場を失っている状況で、EU各国で受け入れの話を進めなければいけないのに、コロナ危機のこともあり、未だに放置。ギリシャの右翼からの攻撃もあるわ、コロナウィルスの感染者も出るわで、ダブルで辛い状況。その問題に対してのアクションだったそうだ。

 

デモや集会が禁止されてる中でも、こうやって主張し続けるための方法や、助け合いの方法に、たくましさと創造力を感じる。きっといろんなシーンで起きてるんだろうな。

危機の中でこそ創造性が発揮されることってあるし、人との繋がりもより強く感じられることもありますね。

コロナが教えてくれたこと、良いことも悪いことも沢山ある。

 

 

最後に、最近自分にとって嬉しいブログ記事を見つけたので紹介しておく。

新型コロナのPCR検査を開発したドロステン先生が、ほぼ毎日配信するポッドキャストの和訳!のび太が毎日聞いてて、かいつまんで私にも内容教えてくれていたんだけど、これで全容が理解できる!翻訳者さま、ありがとうございます!

 

note.com

すでに30回分あるので、ついていくの大変だけど、コロナ対策においてちょっと気になってることへの専門的な意見や、いろんな実験、研究結果についても紹介してくれるので、冷静に考えることができます。何より、単純なこと、限定的なことをあまり言わないので、信頼できる気がする。

ドイツでは、政府へのアドバイザーとして一番信頼されている先生なんだけど、強力な反対勢力もまた存在していて。彼らの主張はというと、新型コロナウィルスなんて嘘っぱちで、全部はこのドロステンが開発した検査キットを売って大儲けをしたい奴らが大げさにしているだけなんだ〜〜〜!!!

という陰謀論。この後に及んでまだそんなこと言ってる人がいるなんて!と驚愕してしまったけど、結構人気なセオリーらしい。もし本当なら全てをコントロールするドロステン、まじでヤバい!めっちゃイケメンで、真面目そうな顔してるのに!あんなに落ち着いた声で多くのドイツ人を癒しておきながら!コンのやろ〜〜!

ニュースで見る医療崩壊の現場もグルで、こんなに豪快に騙されてたら、もう怒る気失せますけどね。

 

デマ情報の拡散に注意!ってのは、普段から言われていることだけど、ある意味本当のことを探そうとするから、わかりやすい情報に飛びついてしまうのかな、と思う。

本当のところ、わからないことが多い新型ウィルスなので、結局信じるかどうかって話になる。その基準は、権力だったりもするし、データだったり、信頼関係があるかどうかだったりするわけで。信頼は、誠実さだと思うので、言葉にそれを感じるかどうか、が私の基準です。

 

私の言葉を、信じるかどうかもあなた次第!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎日散歩ができる日々の記録 その2

ノビコを休業してから3週間が経ちました。

生活は相変わらずなんだけど、最近、日本のお友達と連絡を取ることが増え、離れていながらも色々分かり合える感じがあって、それはとてもとても嬉しい。

ヒカルさんのメールマガジンで、京都の能勢町というところでアジア野菜の種苗店を始めたイトウさんの連載が始まり、私は元々イトウさんのファンだし、初回から面白いしで、居ても立ってもいられず、久々にヒカルさんに連絡をとった。そしたらなんやかんやあって、今度は私も連載を受け持つことになってしまった!

テーマは「私とのび太がドイツでうどん屋さんを始めた話」。最初ビビりまくったけど、初回を書いてみたら、なんか楽しくなってきたので、時間の融通がきく今だからこそできるこの挑戦にワクワクしとります。月曜連載です。4月6日が初回でした。

 

それにちなんで、今のドイツのコロナ対策についても是非書いてほしい、と言われ、感染爆発の入り口にある、日本の今の状況を心配しまくっていた私は、何かの参考になるならば!と、速攻で長い長い文章を書いて渡しました。

なので、ここでも掲載しておきます。日本の状況はSNSやニュースでしか知ることができないので、何が本当に有益な情報かわからないけど、同じウィルスに対峙していることは確かなわけで、他国と比較することで、問題点や今どう考えるべきか、の参考になればいいなと思ってます。

ドイツの対策については、前回前々回のブログとも重複した内容になります。

自分の視点でしか語れないので、ドイツ全体の話として読まないよう、ご注意ください。

 

*********

 

現在、4月6日、月曜日。ドイツのケルン市で飲食店の営業停止が決まった3月16日から3週間、ドイツ全土へさらなる外出制限が出された3月23日から2週間がたつ。
私はケルンで飲食店を営んでいるので、3月16日を起点としたけど、それ以前にもすでに、学校や保育園などの休校措置、映画館やライブハウスなどイベントスペースの営業停止など、数日単位で新たな対策が取られていた。ヨーロッパでの感染拡大は、イタリアから始まり、スペイン、フランスと範囲がどんどん広がり、各国がどんどん厳しい措置を取っていくのをみて、いずれドイツもそうなっていくんだろうという心構えはあった。そして事実そうなった。
それでも他の国に比べて、ドイツは少し落ち着いている印象があるのではないだろうか。死者数が感染者数に対して少ない、PCR検査の数も比較的多く、イタリアのような医療崩壊がまだ起きていないことが理由だろうか。
現在、ドイツ全土での感染者数は、発表されているもので、100,216人。死者数は、1,602人。

3月15日あたりの話をします。周囲の国が飲食店の営業停止に踏み切っていて、ドイツもそうなるかも、と思っていた頃。私たちの危機感も徐々に上がってきて、このまま営業を継続してもいいのかどうか、悩んでいた頃だ。政府からも、あまりレストラン行ったり、集まったりしないでね〜という注意喚起がされていても、お店はほぼ通常通り賑わっていて、おいおい大丈夫なのか?と。接客に不安を持つスタッフも出てきていたし、スタッフの一人は基礎疾患があり、3月初め頃から大事をとって休んでもらっていた。
まさに今の日本がそういう時期なんじゃないだろうか。
ドイツでもこの頃、補償の話は曖昧だった。貸付制度はすでに始まっていたけど、休業を自己決定した場合、給与補償に関しては、基本的に会社が負担する、とされていたし、政府からの給与補償をもらうには、まず有給休暇を消化してから、という条件もあった。体力のない小規模事業にはなんの意味もない。
その中で、休業か?営業か?というミーティングを開いたのが、3月16日。2週間程度なら、なんとか休業できるかもしれないけど、それを今やるのが正しいタイミングなのか誰もわからない。2週間以上であるならば、補償がないと維持するのは無理に等しい。結局、休業の要請があるまでは対策をとりながら営業を続ける、と決めた。
店としての対策は持ち帰りを推奨すること。行政から飲食店に対して要請されていたのは、客席の間を2メートル空けること、そしてお客さん全員の連絡先を記録すること。間隔をあけるのはそう難しくないが、感染経路追跡のための連絡先記録は結構ハードルが高いと感じた。でも仕方がない。実施が翌17日からだったので、この対策を折り込んで具体的に詰めていこうとした矢先に、17日からの飲食店営業停止が発表された。理由は上記要請の実施状況をチェックするのが難しいから、とのこと。もう全員でずっこけるしかなかった。
でも一方で、行政が決めてくれたことに対し、少しホッとしていた。
「自粛と給付はセットだろ」
日本で叫ばれているこの言葉を、まさにこの頃私たちは抱いていた。でも何もはっきりしていなかったので、すぐに自分たちで資金集めをする準備に入った。翌日には商品券(ドイツではプレゼントとしてよく使われ、元々多くのお店で用意されている)の販売と寄付への協力をサイトで呼びかけ、近隣の付き合いのあるお店、映画館やカフェ、レストランと連絡を取り合い、情報の共有を進めた。わりとすぐにケルン市内の独立系飲食店のグループが作られ、ケルン市政に向けた補償を求める文章の作成、現在使える補償のプラットフォームの共有もされた。この連帯のスピード感に、私はただただ驚いていた。
今、多くの人はドイツの補償は手厚い、素晴らしい!と思うかもしれないけど、私たちも、ただ期待して待っていたわけではなかったし、安心はできない状況だった。
ちなみにこの時点で、ケルン市内の感染者数は、300名程度。現在は、1,768名、死者数31名と発表されている。

3月23日に出された外出制限は、州によって若干の差はあるものの、主にこういうもの
①同居人や家族以外の、3人以上の会合の禁止
②レストランはテイクアウトとデリバリーのみ営業可能だが、テイクアウトを購入したお店の半径50メートル内での飲食は禁止
③他人との距離を最低でも1,5メートル以上はとる。これにより美容院やマッサージなど客との距離が取れないお店も営業停止

それぞれ罰則も盛り込まれ、強制力を持ってきたものの、外出禁止ではないし、散歩や一人でできるスポーツ(ジョギングとか)、サイクリングなどは健康維持のため推奨すらされている。この状況を、ドイツメディアはロックダウンとは呼ばないし、その線引きにはとても気を使っているように思う。ロックダウンに相当する外出禁止令を出したい州もあったようだけど、民主主義の原則を尊重した上で議論を重ね、上記のような外出制限におちついたのだろう。

明らかになってきた補償の話をします。これも州によって違いがある。かつ私が得られる情報は、お店のスタッフやパートナーからのものが主で、自分で情報を集めるほどのドイツ語能力はないので、私たちがお店としてもらえる補償、を紹介します。

①現金支給
ケルンのあるノルトラインヴェストファーレン州は、コロナ危機の影響で収入の落ちた小規模事業やフリーランス、アーティストへの支援金がある。条件の細かい点はわからないけど、従業員10名規模なら15,000€(約175万円)、5名規模なら9,000€(約105万円)、フリーランスやアーティストなど個人事業主には2,000€(約23万円)が上限とされる。私たちはフルタイムでの労働時間数で計算して10名規模なので、15,000€の支給が3月27日に決まった。3ヶ月に分割して支払いの話もあったが、結局一括して1週間後に振り込まれていた。
いつもは手続きが遅いお役所だけど、今回は驚きのスピーディーさ。申請手続については、お店の経理を外注している税理士に主導してもらったので、そんなに難しくはなかったようだ。

②給与補償
コロナ危機の影響で休業を余儀なくされた場合、事業を縮小せざるを得ない場合に給与(手取り)の60%を補償するというもの。社会保障については80%〜100%補償と聞いた。ただし、社会保障の対象外で働く人(学生や月収450€以下の人)には補償がない。ノビコも対象外の人がいたり、元々生活費ギリギリで働く人は60%では足りなかったりする。そこはもちろん全員の生活が成り立つよう調整が必要になってくる。補償がいつもらえるのかは未だに定かではなく、とりあえずお店で立替える必要がある。重要なのは、この補償が今のところ1年継続してもらえること。営業再開したとしても、当面はコロナ対策しつつ、規模を抑えて営業することになると考えているので。

③税金・家賃の支払い延滞
飲食店は売上の19%(テイクアウトは7%)を税金として支払っているが、半年を期限として延滞しても良いことになった。家賃もたとえ滞納しても契約破棄されないよう、法整備がされた。でもいずれ払わなければいけないお金なので、私たちは出来るうちは払うことにした。ちなみに寄付として集めたお金も、お店の利益として19%の税金が発生する。

そんなところだろうか。個人への一律給付はドイツでは行われない。それに対する不満の声は、知らないだけかもしれないけど、そんなに聞こえてこない。というのも、元々生活困窮者に向けての生活保護があるわけだし、失業者にも失業手当がある。生活保護は私も過去にもらった経験があるが、日本よりは貰えやすく、偏見も少ないように思う。ただ、お役所も今は相談窓口を制限しているようなので、手続に時間がかかるかもしれない。
これらの補償で、多くのお店はとりあえず生き残れるんじゃないだろうか。政府としては、失業者がたくさん出て、失業保険の申請をされるよりは、こういった補償で企業を生き残らせる方が、結果として支出が少ないとみたようだ。なかなかやりくり上手である。

ノビコもこれで、少なくとも5月末までは営業休止状態で存続できる見通し。もちろん商品券と寄付での支援も大きい。現時点でこれも15,000€に届こうとしている。本当にありがたいし、こういう危機に陥ったとき、ソリダリティ、連帯を示す、ということがすごく根付いている社会なんだな、と感じる。ノビコのスタッフも、はっきり言ってみんな貧乏なのに、給料はとりあえずいらない。生活保護でなんとかするので一度解雇してくれていい。など強気な事を言ってくる。今は補償によって、生活に必要最低限のお金を払えるようになったので良かった。
こういう発言が出る背景には、お店のスタッフの大半がアクティビストシーンの中の人で、こういう時に助け合うのは当然と考えている事、全員がシェアハウスに住んでいて、家賃が安く、同居人とも助け合える環境にいる事が大きいと思う。そういう意味で、ノビコの状況はかなり恵まれていると思うし、政府からの補償があったとしても、かなり厳しいお店、生き残れないお店も出てくるのだろうと思う。

今の生活についての印象や思うことについて。
私の今の生活は、2日に一度くらいはお店に行って仕事をしたり庭いじりしたりするけど、その他の外出は買い出しと散歩くらい。あとはずっと家にいます。お店に飾る写真の額縁を手作りしたり、家の掃除したり、日本の状況を心配しまくっていたり。あと、寄付してくれた人へ贈る木版画制作もやりたいし、最近ドイツでも、飛沫を軽減するためのマスクの利用が推進されてるので、自分で作りたい。結構やりたいこと盛りだくさん。
今ドイツの次なる対策として導入が決まったのが、アプリに登録することで、感染者の行動範囲に自分がいたらアラームしてくれる、というもの。例えば同じスーパーに同時間いた、とか。携帯電話の位置情報からできるシステムで、名前などの個人情報を渡す必要はない。登録は任意なので、どれくらい広まるかわからないけど、これにより、行動範囲や経済活動を今より広げられるんじゃないか、と期待している。個人情報保護に敏感な人が多いから、どうなんだろう。広がらないと効果も薄いだろうし。
いつもパートナーののび太と議論になることは、現時点でテイクアウトやデリバリーの営業が許可されている以上、やるべきなのかどうかってこと。やらない理由は、スタッフとお客さんの感染の危険性と、準備やコストに見合う収入が得られるかどうか疑問だから。周りを見ても、元々デリバリーで利益を得ていたはずの、よく行くピザ屋さんも営業をしていないし、デリバリーが以前より増えた、という現象もないようだ。やらない理由に納得しているつもりでも、どこか休業していることへの罪悪感を持ってしまうのは、誰もが大変な思いをしているコロナ危機の中で、楽をしているように見えてしまうのでは?という不安があるからかと思う。実際テイクアウト営業をしないのか、という問い合わせもあり、それが好意からだとしても、自分には謎のプレッシャーになって降りかかる。
こう考えることにした。今一番大事なことは、感染者の拡大を抑えること。なぜなら、医療崩壊を起こしたくないからだ。医療崩壊が起きれば、助かる命が助からなくなる。ニュースで見た、イタリアやNYのような状況になって欲しくない。
全ての対策はそのために練られているような気がする。金はやる。追い出しもしない。だから今はなるべく家にいろ。補償にはそういうメッセージがあるんだと。
お店の存在意義やら、自分がどれだけ頑張るかは、このコロナ危機においては小さなことだし、自分が感染するのが怖いかどうか、も実はどうでもいい。結局は、自分たちの住む社会が壊れないために医療体制が壊れないために、いかに協力できるかどうかが鍵なんだと理解した。社会は私たちがテイクアウトやデリバリーで動き回ることなど望んではいない。がんばるところはそこじゃない。そう言い聞かせている。
これは私の性格に起因する悩みでもあるけど、社会からのそういったプレッシャーは少なからずあると思うので、くれぐれも頑張りすぎないでほしい。
とりあえず落ち着いて、もうちょっと時間が経てば、本当に自分が役に立てることが見えてくるんじゃないかな〜、と思っている。

私の見る、町の様子はとても落ち着いている。危機感を持ちながらも、パニックにならないよう気をつけてるようにも思う。
そういう意識が持てるよう、ドイツ政府は対策を打ち出してきたと思うし、説明責任を果たしていると感じている。
良い国だ、と思うかもしれない。日本の政治の悲惨さを知ってる私もそう思う。でもこの国の人達は、ドイツ政府のだめなところも知っているし、いつでも容赦なく文句を言う。まあ私の周りの人は特に批判的に見るってのもあるけど、政治に口を出すのに、この国の人は慣れているなと感じる。民衆が政治をガン見してるから、政治も民衆を無視できない。そういう土壌をこのコロナ危機で改めて感じてしまった。

これは、日本と比較してどうかってことは、それぞれ気づくことがあるのかな、と思います。何もコロナ危機に始まった話ではないし、311以降、たくさんの人が日本政府のやり方に気づき、怒り、声をあげても、政治は変わらなかったのだから、それよりずっと前からの問題だと思っている。
もちろん良い変化もたくさんあった。希望が全くないとは言いたくない、

でも今は、とにかく今をどうするかってことですよね。
最近SNSを見ていると、休業を決めた上で、動いているお店や事業が増えてきているようで、いいぞいいぞ!と思ってます。ネットショップを充実させたり、ギフトカード販売したり、家でできることを始めてる。オンライン映画館、というのも見ました。
同時に、今ある経済政策で使えるものは使う。複雑でハードル高いと思うけど、きっとわかりやすく体験談などまとめてくれたりする人もいるだろうし、情報を共有していってほしい。
申請が複雑なら簡素化するよう求めましょう。大体業績悪化を書類で証明しろというが、飲食店や映画館などの接客業は、悪化するに決まっている。役所の窓口もきっと苦悩を抱えているはずだから、簡素化できたらありがたいはず。各地で学校や保育園が始まるらしいけど、現場で働く人は責任の重さに苦悩している人もいる。その人たちのためにも、できるなら休ませたって全然良い。今の楽観視してる空気に不安を覚えるなら、その空気を読むのすぐやめて、不安を優先してほしい。パニックは必要ないので、ひとまず家で休む。
そのことが、社会が医療が壊れないようにするために、役立つんじゃないかと思っています。

すごく長くなってしまいましたが、何かの参考になれば幸いです。自分も今の状況を客観視するために、書いてよかったです。読んでくれて、ありがとうございました。

 

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毎日散歩ができる日々の記録 その1

コロナウィルスの影響で、飲食店営業停止が決まってから10日が過ぎました。

この間のドイツのコロナウィルスへの対策や、ノビコの状況についてアップデートしておきます。

 

ドイツは各州でコロナウィルスへの対策に差はあるものの、今週から出たさらなる外出制限については、ドイツ全土に適用されています。

この外出制限というのは、3人以上の人の集まり、外出を禁止する、というもの。

ただし、同じ家で暮らす家族や同居人との行動は例外だし、外で身体を動かすことや、友達と2人で散歩に行くことなどは、健康維持のため推奨されています。また、人との距離を最低でも1,5メートルは取ることが求められているので、床屋やネイルサロンなどの営業も停止を余儀なくされました。

飲食店の営業停止は、最初はケルンやベルリンなど一部の都市のみだったけど、今やドイツ全土で禁止されました。ただし、店内に入る必要のない持ち帰りやデリバリーは今でも18時まで許可されています。

今営業しているのは、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなど、かなり限られていて、混み合うことを避けるため、入場制限をかけるお店もあるようです。

 

外出制限は予想していたものの、イタリアやスペインなどの外出制限よりも少し緩い感じで、正直ホッとしました。州によってはもっと厳しくしたいという意見もあったらしく、そっちに流れなくて本当に良かった。

今は、国単位でどういう対策が取られるかを、みんなが気にしているし、厳しい政策をとる国が強い国の証とばかりに、エスカレートしていく不安がある。ヨーロッパの各国の動きを見ても、排他的な国はもっと排他的になるし、どさくさに紛れて、非常事態宣言って名目で人々の自由をどんどん奪っていく。

状況からして厳しい政策をとらざるを得ない国ももちろんあるけれど、このコロナ危機に便乗してやってくる様々な政治政略が、権力とナショナリズムをより強くするものにならないよう、注視しなければ。みんなで協力すべきなのはわかるけど、「国が一丸となって〜〜」みたいな言葉は聞きたくない。

 

 

 

さて、ノビコの存続をかけて、資金集めを始めて10日。商品券の売り上げとカンパの合計額はもうすぐ10,000€に届きます。本当に本当に、ありがたいことです!驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。

 

そして、行政からの補償についても、段々情報が集まってきました。

コロナウィルス対策の影響で休業している会社に対し、従業員の給与60%の補償が決まりました。ただこれもスタッフ全員に対してではなく、福利厚生がつかない低所得(450€まで)で働く人にはこの補償がつきません。まだ条件についてハッキリしない部分もあるし、いつ貰えるかも不明だけど、かなり有効な政策の一つです。

さらに小規模事業(従業員10人以下)に対して、最大15,000€の支給がありそうです。ノビコも申請できそうだけど、実際の額についてはわかっていません。

税金の支払いも半年ほど延滞できる措置が取られ、家賃を滞納しても大家は契約を切ることができないよう、法整備もなされました。

他にもいくつか助けになりそうな対策について、検討を続けていますが、ひとまず、多くの人のサポートと行政からの補償のおかげで、なんとか生き残れそうな予感がしています。ただ問題はこの状況がどれくらい続くか、です。

ノビコのある町の、付き合いのある映画館、カフェ、バーなどとも情報交換を続けていて、生き残りの資金について、もうちょっと範囲を広げて連帯し、シェアしていく方法を考えています。

 

大口のカンパをしてくれた人の中には、お金に不自由していない高齢者世代もいて、「コロナ危機が終わった時に、マクドナルドしか残らないようではつまらないから」なんてメッセージをくれた人もいました。普段お店によく来てくれる人以外からも、支援していただいたのは、人から人へと繋げてくれた証拠であり、そこにある信頼を絶対に裏切らないよう、頑張ろう!と改めて思いました。

 

一方で、コロナ危機の影響で、社会でも暗黒面がより浮き彫りになるというか、人々のいがみ合いや行動への批判を目にすることが多くなってきました。ノビコに対しても、資金集めを始めてすぐ、お店の窓に嫌がらせの言葉が書かれたり、持ち帰りの営業をしない事への疑問が投げかけられたりしています。

嫌がらせの言葉は、「Sozial Rasisten!」というもので直訳すると「社会的差別者」。階級差別(Klassismus)と似たような意味らしいけど、書かれた真意はよくわからず。ノビコはお金儲けに成功しているとでも思っているのだろうか。お客さんが沢山入っていても、手間やコストをかけてる分、金持ちになるチャンスはゼロなんですけど。むしろ階級でいうと独立系飲食店なんて底辺に近いんですけど。

持ち帰りの営業に踏み切れないのは、この状況でスタッフやお客さんの感染の危険を上げる事や、仕入れや準備の手間やコストをかけた分の収入が本当に見込めるか疑問だからです。

簡単な事ではないし、私たちも考えてないわけではない。状況に応じて何度でも議論する必要があります。

コロナ危機で社会的経済的影響を受けていない人はいないので、みんな色んな感情を持つし、ぶつけて来るんだと思います。差別やヘイトで人を傷つけることは完全に間違っているとしても、お互いを比べたり、どれだけ頑張ってるか合戦になっても仕方がなく、まずはそれぞれの立場と決断を尊重する事を忘れてはいけないんじゃないかな。そんでそれぞれが、遠慮することなく助けを求めれば良いと思う。

ちなみに政府には、絶対に1ミリも遠慮してはいけない。彼らは私たちのお金を預かっているだけなので、ちゃんと私たちのために使うよう要求しよう。

  

今まで何か大きな災害が起きた時は、人は寄り添うことでなんとかやって来たし、集まることでエネルギーを得て来たと思う。でも今回は違う。人との物理的距離をとる事が、一番の対策になる中で、どう助け合えるのか。面白いのは、世界中の人が同じ問題を共有していることだと思う。遠くに住んでる友達も同じことで悩んでいて、物理的には遠いんだけど精神的には近かったりする。近況を報告し合うだけでも、今後どう動けばいいかの参考になるし、自宅隔離になった時に備えて、おうちでの楽しい時間の過ごし方も学べるかも。。。

 

この10日間、天気もほぼ良かったので、散歩がとても気持ちよかった。ライン川沿いをサイクリングしたり。人も少ないので超快適。今までやりたくても手がつけられなかった仕事をするチャンスなんだけど、とりあえず誰からも求められてない、店に飾る写真の枠を段ボールで手作りしてみたり、ボロボロになったエプロンを修理するのを楽しみにしています。どうでもいい事をやるまたとないチャンス!やりたい事がたくさんあるけど、あくせく動きたくないので、無理はしない。

毎日美味しいご飯を食べてるし、免疫力高めるためにも入浴は欠かせない。

相方のび太さんは、もうすぐ暖かくなるので、畑の準備に余念がありません。小動物の侵入を防ぐ、手作りの柵もめちゃくちゃ手間がかかるのに、あっという間に完成!

 

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どうなるかわからない不安と隣り合わせだけど、野菜を育ててると、かなり心強いものだ。のび太さんありがとう。私は草むしりを頑張ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、私たちに出来ること 《ノビコ の場合》

全世界を騒がしているコロナウィルス。

ヨーロッパは、あっという間にパンデミックの中心となって、ドイツも日々感染者が増え、暮らしへの影響もどんどん大きくなっています。


3月17日から、ケルン市は飲食店の営業停止を決めました。正確に言うと、座る場所など店内スペースがあるお店は営業停止、配達やお店に入る必要のない持ち帰りはまだ18時までの営業が許されてます。

もちろん飲食店だけでなく、生活に不可欠なスーパーやドラッグストアなどの店舗以外は、軒並み営業停止。(床屋、携帯屋、コピーショップ、ホームセンターはまだ営業していたけど)

そして昨日から、遊び場の使用まで禁止されました。周囲の国含め、国境も閉まっているし、国内旅行も原則禁止。電車やバスは本数が減ってもまだ動いてるし、車移動がやたらと多いので、道は渋滞。みんな買い溜めに走るから、町だけ見ると、案外賑やかなんだけど。。。

 


とはいえ、ここ数週間で、じわじわと人の移動、接触が制限されてきて、ノビコ もどう営業するべきか、めっちゃ悩んではいました。営業停止が決まった日、スタッフ一同が集まり、どんな対策が出来るのか、最悪の事態も含めて、長い長い話し合いをしていました。

許される限り営業は続けるとして、どんな形がベターか、営業停止が余儀なくされた場合、どれ位のお金が必要になってくるか。さらに行政からの補償がなかったらどうなるか。出来る事は何か。

そんな最中、営業停止のニュースが舞い込んできて、みんなでズッコケる、という、なかなかドラマチックな展開。

ある意味、行政が決定してくれて、安堵した部分はあります。

これで何らかの補償がなければ、多くの人が路頭に迷うだろうし、何かあるだろとは思ってますが、まだその辺の情報がはっきりしません。

 


因みに、閉鎖期間は今のところ4月19日までの一か月間。一カ月位なら、お店もなんとか生き延びれるだろうけど、この状況が2ヶ月3ヶ月と続いたら。武漢も閉鎖してすでに3ヶ月になるし、全然あり得る話。かつ、ドイツのとった策は、封じ込めではなく、緩やかに感染者を増やし、医療機関のパンクを防ぐ、というイギリスの集団免疫力作戦に近い。70%位まで感染者は増えると言っているけど、それって一体どれ位の期間がかかるんだろう。

もし数ヶ月後に営業再開出来たとしても、社会的経済的影響は、もっと長く続くと思う。

 


そんな状況下で、私たちがお店とスタッフ13人の生活を守る為に、とりあえずすぐに出来るのは、カンパを集める事。

 


沢山のお店が同じように大変な状況だし、みんな生活への不安がある中、カンパを集めるのは少し抵抗もあったけど、数人の常連さんからもカンパさせてほしいとの申し出もあり、助け合う気持ちを形にしていくのは、悪くないと思った。

 


そしてもう一つの手は、商品券(ドイツでは小さいお店でも作ってて、プレゼントとして使われる事が一般的)を売る事。

買ってくれた人は、お店が再開した後、自分で使ってもいいし、プレゼントしても良い。

これならすぐに始められるし、サポートもしやすい。

 


カンパしてくれた人にも、何らかのお礼がしたいので、後々グッズを作って贈る事も考えている。幸い時間はあるから、木版画やイラストでなんか作りたいし、それはそれで楽しそうだ。

 


ノビコ のある町の、付き合いのある映画館やレストラン、バー、カフェも同じような作戦でお金集めを始めました。そして、すぐに情報交換のためのグループを作り、この危機を乗り越える為の、色んな作戦を共有していく予定。

他にも、ケルンの飲食店同士で繋がるFBグループが即座に作られたり、みんなとにかく動きが早い。

まぁ、行政もこの状況で、すぐにハッキリした経済政策を出せるわけないし、どうせデカい企業から助けるんだろうから、小回りのきく小さな経済圏で、とにかく動いた方が案外希望が持てる。この状況で待ってるだけだと、まじでストレスでハゲるだけじゃ済まなさそう。

 


日本の状況も心配で、ニュースをチェックしたりしてるけど、まるで別のウィルスと闘ってるみたいに、感染者数の増え方が少なくて、その割にヨーロッパに比べると対策もゆるくて、逆にもっと心配。。

別に、もっと厳しい対策をして、みんなが動けないようコントロールすべき!とは思わないし、そういう意見が強くなっていくと、さらに右傾化が進みそうで怖い。

私は現政府に元々不信感しかないので、検査数抑えて数字を操作してるように思えてならないし、社会に散々自粛させといて、オリンピック自粛は渋ってるし、一体何がしたいのか。

 


一方で、自粛ムードで打撃を受けてる小さなお店、イベントスペース、ライブスペースなどなど、沢山あると思います。

どうか、お世話になってる人やお店と連絡を取り合って、助けられる事はないか、聞いてみてください。

こういうネットワークが大きくなれば、わけのわからない政府よりもよっぽど頼りになるんじゃないかな。

 


最後に、一応ノビコ のカンパページへの案内もさせてください。ドイツ語と英語でしか書いてないので、方法がわかんなかったら直接連絡ください。

でもまずは、身近なところから助け合ってね。

 


https://www.nobiko.de/aenderungen2020

 


因みに、私自身の生活はむこう数ヶ月問題ないし、食べるものも沢山あります。体調も悪くはない。

また状況が変わったら、お知らせします。

 


今は、私ものび太も朝から晩までコロナの事考えちゃって、気が滅入るけど、とりあえずの1ヶ月間、のんびり暇を持て余す時間があっても良いよね。

 

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2020年1月号

2019年末、些細な出来事からノビコは、目も当てられないような紛争地帯と化した。

決して分かち合えない溝。激しい派閥争い。話し合いも平行線を辿るのみ。

そして2020年。

約束の地、ノビコに再び平和は訪れるのか・・・!?

 

 

 

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そう。年末に行われた全体会議で、和解策が得られたかと思えた。

しかし、有識者によって選ばれた新・着信音の命は長くは続かなかった。

またしても意見が真っ二つに割れた。

さらに、新・着信音を嫌う者によってボリュームが下げられ、音が聞こえないなど、仕事に支障が出始めたので、問題の発端となった着信音に逆戻り。主にカウンター業務に携わるスタッフに支持派が多く、電話をよくとるから、という理由で決定権を与えられ、現在は停戦状態になっているが、水面下での派閥争いは終わってはいない。

支持派による着信メロディーの鼻歌が、反対派の気持ちを逆なでしているという事案も見過ごせない。

 

小さな不満が、やがてお店を揺るがすような悲劇へと繋がっていくことは、なんとしても避けたい。そのためにも、私たちは対話を根気よく続けるしかないのである。

 

常に中立の立場をとり続けてきた筆者としては、なんでもいいからみんなの心に平和が訪れるのをただ願っている。