ケルンに着いたのは、夜0時頃。
リキさんは日本人なので、3対1で完全に日本語が優勢になり、日本のラーメンや蕎麦の話で盛り上がった。まぁ熱くトークしていたのはリキさんと私で、ハナちゃんは全くついて来てなかったけど。
その後、私たちが向かったのは、National Socialism Documentation Centerという、ナチス時代の事を展示している資料館で、地下にはゲシュタポ(国家秘密警察)の牢獄がそのまま保存されていた。
牢獄には、反ナチス運動の中で捕まった人達が壁に残したメモが沢山。色んな国の人からの、悲痛な声が記録されていた。その中にあった資料展示で知ったのは、「エーデルワイスパイレーツ」の存在。政治的な活動とは別に、ヒトラーの言う事なんか聞いてられっか!という若者たちが起こした運動で、アウシュビッツへ向かう列車の線路を爆破したり、ナチスをからかう替え歌を歌い、公園に「打倒ヒトラー」と落書きして回ったり、悪ふざけに近い事ばかりやってて、すげー面白い。しかも、ヒトラーユーゲントとは違って不良少年たちなのに、格好はチェックのシャツに半ズボン、白いハイソックスと、どう見ても優等生。それだけヒトラーユーゲントが抑圧されていたということか。以下の本の紹介には、他の不良集団「スウィング青少年」についても書いてある。
こういうの、いいですね〜!のびのびさせろ!という単純明快な動機。理屈こねるよりずっとわかりやすいし、悲惨さを訴えるよりずっと元気づけられる。
2階、3階にはナチス時代の資料展示があり、どのように独裁政権が生まれていったかが分かるようになっていた。ナチス党に入れば優遇されますよ〜というような広告や、ナチズムを広めるための映画の制作などもあった。じわりじわりと取り返しのつかない状況になっていく。それは、日本も同じだったし、今もまた繰り返そうとしていると思うと悲しくなってくる。
1階の特別展示では、ナチ時代のスポーツについての展示をしていた。ドイツの強さを誇示する為のオリンピック。スポーツマンの顔がこわい。ナショナリズムってこわい。こんな馬鹿げた私利私欲に、踊らされたくない。
私は日本人。それは自分のアイデンティティとして、どうでもいい事ではない。でも「日本人としてどうか」というのは、ちっとも重要ではない。カテゴリーがあるとするならば、「権力とお金がほしい奴ら」と「平和にのびのび暮らしたい奴ら」で、そこに国境などない。私は常に後者の中にいたい。この旅でその思いは一層強くなった。
ガラっと変わって、今度はケルンのザ・観光地、世界最大のゴシック建築、大聖堂へ。
どーーーん!!!!!!
思った以上の迫力で、かっこ良かった。でも、これがケルンの中央駅の隣に建っていて、駅の中からも見えるので、古いのにファストフードのようなお手軽感があって、可笑しいな〜と思った。
すでに19時を回っているけどまだまだ明るい。やっぱりここは、ライン川でビールでしょ!まあ、ビール飲むのは私だけだけど。
気持ち良か〜〜
連日、クレイジーな日本人のアテンドで動き回ったのび太はもうヘトヘト。お礼に、晩ご飯はハナちゃんと日本食を作る事になった。メニューは、肉じゃがとほうれん草のおひたし。
昔に戻って、箸がころげても可笑しい女子高生のノリで、大笑いしながら作るの、楽しかった!
次の日からは、ベルギー女子旅!
ビール!ワッフル!チョコレート!