2019年末、些細な出来事からノビコは、目も当てられないような紛争地帯と化した。
決して分かち合えない溝。激しい派閥争い。話し合いも平行線を辿るのみ。
そして2020年。
約束の地、ノビコに再び平和は訪れるのか・・・!?
そう。年末に行われた全体会議で、和解策が得られたかと思えた。
しかし、有識者によって選ばれた新・着信音の命は長くは続かなかった。
またしても意見が真っ二つに割れた。
さらに、新・着信音を嫌う者によってボリュームが下げられ、音が聞こえないなど、仕事に支障が出始めたので、問題の発端となった着信音に逆戻り。主にカウンター業務に携わるスタッフに支持派が多く、電話をよくとるから、という理由で決定権を与えられ、現在は停戦状態になっているが、水面下での派閥争いは終わってはいない。
支持派による着信メロディーの鼻歌が、反対派の気持ちを逆なでしているという事案も見過ごせない。
小さな不満が、やがてお店を揺るがすような悲劇へと繋がっていくことは、なんとしても避けたい。そのためにも、私たちは対話を根気よく続けるしかないのである。
常に中立の立場をとり続けてきた筆者としては、なんでもいいからみんなの心に平和が訪れるのをただ願っている。