島国から来た私たちとしては、国境を地続きで越える憧れは、やはりある。国境を越える=海外旅行ではないのだな、と当たり前な事を実感する。
ケルンから電車で約1時間程で、もうそこはベルギーなのである。いつの間にか、挨拶は「ボンジュール」になっていて、持っていたWifi機器は使えなくなってしまった。
いやそりゃそうなんだけど、いつでも調べれるっしょ!という余裕かまして、最初に降り立つ街リエージュでどう動くか、何も考えてなかった私。リエージュは私が行きたいと言い出したので、何も調べてないハナちゃん。駅のFree wifiも何故かつながらない。
日本なら、行き当たりばったりで動くのも楽しいっしょ!と言えるが、ここは言葉も文化も分からないベルギー。とりあえず、やたら近代的なリエージュ駅にて、街へ行くための地図をゲットする!というリアルRPGが始まった。
人に聞きまくって1時間かけてやっと地図をゲットした時の喜びといったら!
やっとリエージュの概要が分かり、バスで中心街へ行ってみる事に。バスの運転手に「ここに行きたいんだけど、いくら?」と聞くと、「着いたら教えるよ」と言ってくれ、いざ着いたら「お代はいらないよ!」とウインク☆!や、やさしい!!!
やっと中心街に出て、まずはお昼ご飯。ハンバーガーを頼んだらフランスパンに挟むスタイルだった。で、でかい!
リエージュは古い街で、ノスタルジー漂う路地や、歴史を感じる建物の風合いにとてもぐっときた。自由気ままに動き回って、写真を沢山撮りたい!でも何故かやりにくい。
多分それは、治安の問題もあるけど、アジア人が少ないせいか、周りから珍しそうな眼で見られていたからだと思う。ドイツでもちょっとそんな事があって、面白いな〜と思ったけど、リエージュはもっと強くて、地元の若者にからかわれたり、老人に疎まれるような態度をとられたりしたので、「あ、そうか。彼らにとって、私たちは異物なんだな」と感じ、少し居心地が悪かったのだ。
その感覚は、悲しいというよりも、興味深かった。人種に囚われる事は間違ってると思う一方で、同族意識に頼っている部分は自分にもあるし、誰にでもある。日本でも、意味もなく外国人を疎んだりからかったりする輩は絶対にいる。
結局は、人と人とのコミュニケーションがないと、壁はなくならないんだな。地図のある場所を教えてくれた売店のおばあちゃん、気前のいいバスの運転手さん、ハンバーガー屋のお姉さん。ちょっとしたコミュニケーションでイメージはガラッと変わるものだ。それは勿論、リエージュのイメージではなく、個々人へのイメージである事を忘れないようにしよう。良いのも悪いのも同様に。
行きたいところも特にないので、街をぶらぶら散歩して、リエージュの名物ともなっている石階段にも、なんとなく上ってみた。
まあ、次の日筋肉痛で苦しむことは言うまでもない。。。
夕方には、再び電車に乗って約1時間。ベルギーの首都ブリュッセルに到着!
ここがまぁ、THE観光地!!若干心細くなっていた私たちは、水を得た魚のように、心置きなく写真を撮り、キャーキャー言いながら、動き回った笑。
なんとなく人の流れについていってみると・・・、
世界3大がっかり観光名所の一つ、小便小僧!やっぱりね!
日本の浅草のように、観光地ビジネスがひしめいていて、数メートル置きにチョコレート屋とワッフル屋があり、ゲスい土産物屋も沢山!いいね〜、こういうがっついたエネルギー、好きだわ。全然オシャレじゃないところが◎。
ブリュッセルの象徴的な広場、グラン・プラスは沢山の人で賑わっていて、広場の真ん中で飲み会をやっている人もいた。大道芸をやってる人もいて、皆ノリがいい。都会ならではのこのまとまりない感じ、ほっとする。
晩ご飯は、エクスキというファーストフードで食べたんだけど、これがめちゃ美味しくて。よっしゃ!スーパーで、チョコレートとビールとチーズを買って、ホテルでガールズトークに花咲かせながら晩酌じゃあ!と思ったら。
ビールとチーズがクソまずくて、大笑いした。
ホテルは広場のすぐ近くにあり、ストリートミュージシャンの生音が遅くまで聴こえて、それがとても心地よかった。
次の日、ホテルの朝ご飯で食べたチーズはとても美味しく、昼ご飯に飲んだベルギービールもスーパー美味しくて、ただ私たちの引きが悪かっただけだと判明。誤解が解けて良かった。
クソまずかったビールはこちら!チョコレートはとても美味しく戴きましたよ。
ベルギーは何気に漫画王国。近くにコミックミュージアムがあるというのをホテルマンに教えてもらい、行く事に。
漫画の発祥から現代の作品まで分かり易く展示してあって、結構楽しめた。教育漫画、歴史漫画、SF漫画などジャンル毎に色んな作品が紹介されていて、中でもBoerkeという、サイレント漫画がブラックで面白かった。
ベルギーの有名な漫画、タンタンとスマーフの展示はやはり常設であって、その真ん中に何故かポルコがポツーンと立っていたので、とりあえず抱きしめときました。
チョコレート物色したり、ワッフル食べる?食べない?とウダウダしているうちに、帰る時間が近づいてきた。ハナちゃんとは、ここでお別れ。
英語のできる彼女のおかげで、どれだけ助けられたか。同じ日本にいても滅多に会わない私たちが、ドイツとベルギーで時間を共有出来たというのが、新鮮だった。
因みにワッフルはお腹いっぱいで食べれませんでした!
1泊2日の小旅行が終わり、私は再びケルンへ!
ドイツ旅行⑧につづく!