ブリュッセルからバスで3時間、あっという間にケルンに着いた。
ケルンの中央駅の近くにバスが着くから、分かり易いはず!と思っていたら、どう見ても駅近ではない、人通りの少ない場所で降ろされ、「ここどこ!?」と焦る。
一番近い駅を教えてもらい、なんとかそこへ行ったのだが、今度は券売機が壊れていて電車の切符が買えない!仕方ないのでそのまま乗車(ドイツには改札がないので、切符がなくても乗れてしまう)。見つかると罰金のキセル乗車にドキドキしすぎたのか、今度は中央駅の一個前の駅で間違えて降りてしまった。。阿呆すぎる。仕方ないので、今度はちゃんと切符を買って、やっとこさ中央駅まで辿り着いた。
このケアレスミスの連発が、どうにもわたしらしい。。。
この日から2日間は、ゲストハウスに宿泊。これまで慌ただしく動いてきた旅の小休憩で、特に動き回らずのんびり過ごす。
次の日の夜、ゲストハウスから歩いて行ける距離にあるスクワットで、ライブイベントがあるというので、連れていってもらった。
ベルリンのクーピーというスクワットは、ちら見しただけで中には入れなかったので、スクワット内部は初体験。結構でかくて、ライブハウス、Bar、スポーツジム、アートワークスペース、自転車修理スペースなどがあり、建物の奥には体育館くらいの広さの中庭が!火を焚いて、皆のびのびくつろいでいて、とてもいい雰囲気だ。
スクワットの一角には、なんとかBarケルン店が!ここは、東京のなんとかBarのスタイルに影響を受け作られた場所で、本当に「なんとかBar」と呼ばれている。東京のなんとかBarよりも広くてキレイでオシャレ・・・。3日後には、ここで私もなんとかBarをやる。色んな人に「楽しみにしているよ!」と声を掛けられ、嬉しいような怖いような、なんだかフワフワした気分だった。
翌日、再び一泊二日の小旅行で、フランクフルトへ!
フランクフルトは、前職の会社の海外事務所がある場所。わりと仲の良かった同僚ウメちゃんが現在赴任中で、私の上司だった人も最近赴任したので、3人で会うことになったのだ。
とはいっても、フランクフルトはビジネスシティーで特に見るものがないそうで、近郊の古城までドライブをすることに!こんな事がない限り、古城へ行くこともなかろう。しかし、名前は忘れてしまった。。。
ライン川沿いの山の上にあって、美しく立派なお城のイメージとは違い、小さくて素朴で、意外と良い場所だった。全く期待してなくてすみません。。。
見下ろせば、悠々と流れるライン川。
フランクフルトに戻り、今度はステレオタイプなドイツ料理屋で晩ご飯!
ザワークラウト、すっぱい!ソーセージ、しょっぱい!パン、すっぱい!オレンジ、すっぱい!まあはっきり言って、しんどい料理だった。それでなくても、いつもと違う食生活で少し食べ疲れていた私。気づけば、こうつぶやいていた。
「麺をすすりたい・・・」
「ラーメン行きましょうw」と、2人。
急遽近くにあるおすすめのラーメン屋へ。お店に入った途端、「いらっしゃいませー!」の声。おお、ここは日本!接客は全部日本語だった。
味はまあまあだったけど、久々に麺をすすれる事が嬉しくて、いかに普段すすってきたかを思い知らされる。
店内では、本日誕生日を迎えた方へのサービス(よくある音楽と共にケーキが運ばれて皆で祝うやつ)が始まった。普通ラーメン屋ではやらんだろ、と思いつつも、なんか懐かしい気持ちに。
食後の散歩でマイン川沿いを歩く。綺麗な夕焼け。
上司だった人は漫画オタクで、デスクの上に沢山フィギュアが並んでいたちょっと面白い人で、フランクフルトで会って初めて趣味的な話が出来たのは嬉しかった。偉ぶらないとてもいい上司だったと思うし、出世するのも納得できる位仕事の出来る人だった。
ウメちゃんは正社員で、私は契約社員だったけど、仕事後たまに飲みに行って愚痴を言い合った。仕事の話だけでなく、政治や恋愛についても話せる仲だった。この日の夜も、ウメちゃんの家に泊めてもらって、高そうなチーズと生ハムをつまみにベルギービール飲んで、フランクフルトでの仕事の悩みを聞いた。彼女もまた会社からの期待を背負っている一人だと思う。
全然住む世界が違うけど、それぞれの場所でがんばってる姿を見れたのは良かった。立派だな、と素直に思う。振り返って自分を見れば、一瞬情けなくなるけど、私にないものを彼女が沢山持っているように、彼女にないものを私は沢山持っているから、そこで悩む必要はないのだ。
またいつか会ったときは、全然違うお互いの世界について話したい。
ありがとう、ウメちゃん。会えて良かった!
そして再び、ケルンへ!旅の仕上げ、なんとかBarと木版画ワークショップが待っている!