ニコニコ通り

漫画、木版画、イラストなどなど、製作中。

近況&コロナワクチンを巡るアレコレ

 

なんか最近、コロナパンデミック中の出来事について、ブログ内で触れてなかったんですが、ここらでいっちょ報告等も兼ねて、色々思うことをぶちまけとこうと思います。ということで、とても長いです!

 

今の状況について思うこと、と言えばやっぱりワクチン政策と社会の変化について触れざるを得ないし、そこに対して色んな意見がぶつかり合い、議論され続けている中で、客観的な意見とその科学的根拠を並べ立て、誰かを説得する気はないのだけど、自分がどんな気持ちでどんな選択をして、変わっていく社会にどんな気持ちを持ってるか、自分の周囲の状況を踏まえて、記しておきたいな、と思いました。

 

まずは、自分の状況から話すと、私は6月半ばにJ&J社製のコロナワクチンを接種しました。

その機会は突如やってきた。感染者数の多い町ごとの集団接種キャンペーンが私の住んでる町でも行われ、なんの予約も必要なく、接種できてしまった。

もちろん機会がきたら接種しようと思っていたし、その時悩んでいたのはどの会社のワクチンを接種するか、ということ。実は、J&J社製は60歳未満の人には推奨されておらず、その理由は重篤な副反応として血栓ができる可能性が(かなり低いけど)ある、という報告がヨーロッパ各国で話題になったからである。アストラゼニカ製も同様の理由で、多くの人が接種を避け始め余っていたので、希望さえすれば、診療所等ですぐに接種出来る状況だった。

ビオンテック・ファイザー製とモデルナ製は、私の年代にも推奨になっていたので、自分の番が回ってくれば自ずとこのmRNAワクチンを接種することになっていた。

それを待たずして、J&J社製の接種に踏み切ったのは、色々な瑣末な理由がある。

その時はワクチン不足が問題になり始め、自分の番が回ってくるのは随分先になりそうだと思ったこと。住んでる町とノビコのある町の感染者数がケルンの中でも結構多く、感染して重症化することの怖さをヒシヒシと感じていたこと。ノビコのスタッフのほとんどがすでに1回目のワクチン、もしくは同じキャンペーンを使ったJ&J社製を接種済みだったことから、早く接種したい気持ちに拍車がかかったこと。もうすぐ店内営業が解禁されるというタイミングで、それまでに接種したいという気持ち。登録や予約もなく1回で済むのはある意味楽だな、と考えたこと。J&J社製のはベクターワクチンで、これも比較的新しい技術とはいえ、mRNAワクチンよりも先に使用されてきた実績があること。たとえ血栓がおきても、すぐに対応すれば、薬等有効な治療法があるので大丈夫だという医師からの情報。

自分の不安を全て払拭できるような強い理由なんてなかったし、通常の予約が取れるまで待とうかなとも思っていた。でもその方が安全だなんていう根拠もないしとモヤモヤしていた時に、上記のような理由から、せっかくだからこの機会を使ってもいいんじゃない、くらいの軽い気持ちになるよう自分をあれこれ説得し、J&J社製の接種を決めた、という感じ。

接種前にワクチンの副反応について書かれた説明書を読んでサインするんだけど、そこには血栓についても明記されており、実は避妊用ピルにも同じ副作用が同じくらい稀にあることも書いてあった。ピルの箱に副作用として「稀に血栓を起こす可能性が〜」なんて書いてあっても、おそらく私は今回ほど不安にならないだろうし、スルーして飲むだろう。今までピルの副作用として血栓があることが問題視されているというニュースも聞いたことはないし、多くの女性が当たり前のように飲んでいる。コロナワクチンのように注目されれば、稀に起きる副反応が大きなニュースになり、そのメディアの力によって自分の不安度がこうも左右されるものなんだ、と実感した。

そもそも、実は私たちは様々なリスクと隣合わせで生活していて、そのリスクに目を向けることも超大事だけど、一つのリスクを回避すれば別のリスクが生まれることも大いにあり、結局どっちのリスクをとるのか、という事で悩むことになる。これは何も健康に対するリスクだけの話ではなく、社会生活に対するリスクも含んでの話。思えば、コロナウィルスとの戦いの中でも、相反するリスクの中でどう行動するべきか迫られることばかりだった。

感染したくないしさせたくもない。でも仕事を失う・失わせるわけにもいかないし、人と全く会わないことは、精神的な孤立を招く。社会的活動をストップさせ、国がその間の経済支援をあらゆる方向から行う、というのが理想ではあるけど、人々の自由をどこまで強く制限するのかで揉めたし、そもそも支援も充分とは言えなかった。コロナ対策に疲弊する気持ちも理解しつつ、一方で感染がどんどん広がれば今度は医療が逼迫する。何故なら、コロナウィルスで重症化すれば治療が長期にわたる上に、24時間体制で特に人手も必要となり、その上現時点では特効薬もなし、という新しい感染症だからだ。数字の上だけでコロナウィルスは大したことないとか言う人いるけど、病気の話をしているわけだから、医療現場の声を聞くのが一番じゃないか、と私は思う。

ドイツで今までで一番感染状況がヤバかった時、今年の1月〜3月頃、コロナウィルス関連の死亡者が毎日500人位、時には1000人超えてて、それどういう状況だよ、と。私は普通に生活できているけど、医療現場は一体どんな地獄なんだよ、と。

そんな時に観た医療現場のドキュメンタリーで、やはり緊急事態であることを感じたし、ここでこんなに踏ん張って仕事している人たちを、無視することはできない、と思った。(とは言え、ドイツの医療機関はコロナ病床の準備を早くから進めていたし、印象としては日本で今問題となっている医療崩壊の方が、もっと厳しいものに見える。それともこれもメディアの切り取り方の問題か?)

ともかく、ワクチン政策の一番の社会的意義は、そこにあると理解している。重症化のリスクを抑えることが、医療現場を助けることになる。

もっと言えば、重症化さえ抑えられれば、医療現場が逼迫しなければ、感染者数が上がっても、再びロックダウンをする必要はないかもしれない。

その辺りがこれからのコロナ対策のあり方として争点にもなるのだろう。

ただ、今はまだワクチンの接種率が全然足りないそうだ。

ドイツのワクチン接種率はここ1ヶ月ずっと60%代で大して伸びていない。

今や、コロナワクチンは予約もサクッととれて、どの会社のワクチンかも選べるほど数が余っている。なんならIKEAの駐車場で買い物ついでに接種出来てしまう。コロナワクチン接種でソーセージ3本プレゼント!とか、ワクチン接種とディスコがコラボして、パーティー会場で接種とかもあると聞いた。ふざけているように思えるけど、こういう機会に接種する人もある程度いるんだとか。

こんなに早くワクチン接種率が飽和状態になるなんて、急いでJ&J社製のワクチンを接種した私はなんだったのか!

と思わなくもないが、仕方ない。これが現実。

 

デルタ株が蔓延している中、必要な接種率は、年代にもよるが80〜90%だと聞く。ドイツのコロナウィルスの専門家は、このままではまた冬に医療が逼迫し、行動制限などの対策が必要になるかもしれない、と嘆いている。

今現在、重症化しているのは40代50代のワクチン未接種の人がほとんど。より若年層に重症化のリスクが移っているのは明らかで、感染者でいうと、10代やそれ未満の子供の間でも増加しているので、今後その中から、重症化するようなケースが出てくる可能性もあり得る、と。彼は切に訴える。こんな世界的パンデミックに対して、今やワクチンが存在する。それがどれだけラッキーな事か、みんなもっと理解してほしい、と。

 

もちろん、ワクチンの副反応というリスクが存在する以上、誰かに接種するよう圧力をかけたり強制したりできるものではない。

でも間接的な圧力は今後どんどん強くなっていくだろう。

今、ドイツで主に取られているコロナ対策は「3G」と言って、「Geimpft(ワクチン接種済み)」「Genesen(コロナ罹患済み)」「Getestet(48時間以内の抗原テスト陰性)」の3つの内、どれかに当てはまらないと、レストランの店内利用や施設などの利用が制限される、というもの。現在ケルンでは一日の新規感染者数が200人前後と、店内営業が解禁された7月に比べると上がってしまった為、多くのレストランや施設で「3G」ルールが始まり、お客さんはまず入り口で証明書のチェックを受けることが日常になってきている。

ノビコもそのルールに従って、店内に座りたいお客さんの証明書をスタッフが毎回チェックしている。ちなみに外の席に座る場合は、チェックする必要はない。本当はこんな事コントロールしたくないけども、持ち帰り営業に戻るよりは、このルール下で店内営業を続けられる方がずっと良い。その他にも席数を減らす、お客さんの連絡先の記録、スタッフのマスク着用といった対策は続けている。

行政から今までチェックを受けたことはないし、こういった対策を無視するレストランも実は多いのだけど、ノビコはスタッフみんなと話し合いながら、安心・安全を優先させて出来る限りのことをやってきた。スタッフ全員ワクチン接種済みでも、お互いマスク着用で仕事するし、まだまだ気を抜いていない。

 

そして今、社会の中で議論になっているのは、この「3G」よりさらに厳しい「2G」にするべきかどうか、ということ。「2G」は、「Geimpft(ワクチン接種済み)」「Genesen(コロナ罹患済み)」のみが対象となるので、ワクチン未接種、かつコロナにまだ罹患していない人はさらに行動が制限されてしまう。

「Getestet(48時間以内の抗原テスト陰性)」を認めない理由は、抗原検査だとウィルス量の多い短い期間でしか感知してくれない為、あまり確実ではないかららしい。

PCR検査で陰性ならどうなのかは分からないけど、PCR検査は有料で1回50€〜70€かかる為、普段使いは厳しい。ちなみに抗原テストは今どこでも無料で受けられ、検査キットも70セントくらいで購入できるのでお手軽だけど、これも10月から縮小されると言われている。検査できる場所自体が少なくなり、無料ではなくなるとかなんとか。 

そんな間接的な圧力に加え、ワクチン接種を義務化すべきかどうか、という議論もある。

義務化してほしいと願う人、それはやりすぎだと危惧する人、色々な意見を聞くけど、私個人としては義務化はやっぱりやりすぎだと感じている。

社会を通常運転に戻すためなら、義務化する意義はあるかもしれないけど、そのために個人の身体的自由を奪うのは、大きすぎる代償だと思う。その責任は誰にも負えるものではないから、自分で責任を持って「選ぶ」ことがやっぱり大事なのだと思う。接種するしないに関わらず。

でも、「2G」というルールに反対する気持ちは私にはない。だってコロナウィルスが蔓延している中で、一番危険なのはワクチン未接種の人たちなのだ。ある意味このルールは未接種の人たちを守るためにあると思う。かつ、その中で重症化する人が増えれば、医療がまた逼迫する。

私は正直、医療が逼迫しないための行動制限は、あっても仕方ないと思っている。でも今、未接種の人たちのために、ノビコがまた持ち帰り営業のみに制限される、というのは違うと思う。未接種の人たちがノビコ店内を利用できない事に対し、それは排除だと嫌な気持ちになるかもしれないが、みんなで一緒にどこまでも我慢しましょう!の段階ではもうないんだよな、と心を苦くしながら思う。そんな体力は、もうノビコにも正直残っていない。

 

今後のコロナ対策に対して議論が絶えない、今のドイツ。ワクチン政策を推し進める中で、どこまで個人の自由を尊重するべきか。みんなが自由意思で、社会への連帯を示すことが理想ではあるけど、コロナ禍での行動や、ワクチンに対する反応を見ても、一筋縄にはいかない難しさがあり、政府からの行動制限や対策指示がなかったら、もっともっと大変な状況になっていたかもしれない。専門家の忠告を甘く見た、バカな判断も時にはあったけど、コロナを完全に軽視するほどの馬鹿な政府ではなかったな。

そんな中、9月26日にはドイツ連邦議会選挙が控えていて、長かったメルケル政権がついに終わる。一体どんなその結果がどんな方向を指すのか。

コロナ禍では特に、民主主義において保証されている「自由」をどう使うか、いつも試されていたような気がする。誰をどの党を選ぶのか、その「自由」をどうか社会全体のために使ってほしいと願っている。(私は参加できないので!)

 

長く長くなったけど、最後に。

このパンデミックの、私たちのゴールはどこなんだろう?と最近考えていて。

パンデミックが収束したあとの私たちは、果たしてすんなり元の生活に戻れるかな?新型コロナウィルスがもう新型ではなくなって、医療現場が通常運転になっても、この感染症がなくなるわけではない。

ワクチンも万能ではないから、今後接種する人がどんどん増えても、感染する人は出てくると思う。時には中等症〜重症までいってしまう人もいるかも。でも完璧に安全な社会なんてあり得ないし、一人一人に何が起きるかなんて、誰も予想はできない。

 

今はまだ、ワクチン接種したとしても予防・対策が欠かせないのは当然なのだけど、どの程度?という点で最近は自分も悩むし、ノビコのスタッフ内でも、オープンなコミュニケーションが必要で、お互いの境界線をなんとなく探り合っている。

先日、コロナ禍の中で初めて、20人くらいが集まる誕生日パーティーに参加した。ずっと外にいたけど、マスクなしで色んな人と話すのが、嬉しくもあったけど、後で不安に襲われた。

コロナ対策に慣れきってしまった私たちが、元の日常に戻るためには、気持ちのリハビリが必要で、挨拶で相手を抱きしめるとか(ドイツでは普通)、狭い居酒屋でワイワイ交流するとか、大勢で集まって一緒に何かをやるとか、そういう我慢していたことがどんなに素晴らしいものであったか、ゆっくり思い出して噛み締めていきたいなぁ、と思っています。

 

↓店内営業再開したノビコ店内にて。

新宿IRAのA3BCから贈られてきた最高にクールな木版画と共に。

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2021年6月号

いよいよ7月に突入してしまい、例の、東京で強行されると噂のスポーツの祭典、オリンピックへのカウントダウンが。。。。

元々、スポーツそのものに興味がないばかりか、オリンピックがもたらす、無意味な再開発、ホームレスや貧困層の暮らしを排除する動き、ここぞとばかりに掲げられるナショナリズムには辟易しているので、開催が決定してから一貫して反対の立場なのだけど。

今回はそれに加え、新型コロナウィルスの世界的なパンデミックの中での開催ってことで、国民の大半が中止を求めている、と聞く。

今まで1年半以上、コロナ対策で不自由な思いをしながらも、命には換えられないと協力してきた人たちからすると、オリンピック開催は大きな裏切りでしかないし、狂気の沙汰としか思えないだろう。

日本に住んでなくても、私自身コロナ対策でお店の運営スタイルを何度もチェンジしたり、対応に追われてきたので、東京で商売している人たちのやるせない気持ちは想像に難くない。

一般市民の暮らしと巨額のオリンピックビジネスの間で、政府の言ってる事とやってる事がチグハグすぎて、もはや同じ世界にいないような滑稽ささえ感じてしまう。いっそ本当に別世界だったらいいのにな。

っていう4コマ漫画を5月の初め頃に描きました。

 

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オリンピックで世界中からたくさんの人が訪れ、ウィルスがさらに蔓延するという怖さもあるけど、こういう不誠実で一般市民の気持ちをえぐるような事をすると、ウィルス対策へのやる気も削がれ、「政府がこんないい加減なんだったら、私たちももう我慢しません!」みたいな動きが出そうで、それも怖い。

いくらワクチン政策が最近スピードアップして進められてるとはいえ、集団免疫獲得レベルになるのは、結構な時間がかかるだろうし。かつ、摂取したくない人たちだって当然いる。

クソみたいな政府のやり方に腹は立つけど、オリンピック開催中の安全な過ごし方をそれぞれがマジで考えた方がいいんじゃないか、と心配している。

 

ちなみにヨーロッパでは今、サッカーの欧州選手権が絶賛開催中で、試合ごとに各国を移動&観客動員という、かなり強気なことをやっちゃっている。観客はコロナ迅速抗原テスト(キットにもなってる簡易的なもの)陰性かワクチン接種証明が必要、などの対策が取られているらしいけど、報道写真などを見ると、観客全然マスクしとらんやんけ!かつギュウギュウの大盛り上がり!そんなんでいいのけ?

良いわけがなく、影響はすでに出始めている。スコットランドでの試合にリンクした感染者が約2000人出ているとか、フィンランドで、ロシアでの試合を観て帰ってきた人が感染を広めたとか。せっかく徐々に日常を取り戻してきていても、これでは元も子もない。。。

批判の声もたくさん上がってはいるが、準決勝、決勝と6万人の観客動員が許可されていて、サッカー欧州選手権の悪影響はこれからもどんどん出てきそうだ。

ドイツで、ウィルスの専門家である事からコロナ対策でもかなり発言力を持つKarl Lauterbachという政治家が、「今後でてくるコロナウィルスの犠牲者は、UEFA欧州サッカー連盟)に責任がある」と強く批判しているが、疑問なのは開催地の政府からイベントそのものにもっと圧力をかける事が出来なかったのか?という事。

政府にも責任があるのでは?と思うのだけど、UEFAという組織の持つカネと権力を前に、政府もろとも腐りきってる可能性も充分にある。

IOCと東京都にも同じような関係があるんじゃないだろうか?

オリンピックが本当に開催されるなら(まだ信じたくない気持ちがある。)、サッカー欧州選手権の二の舞にならないよう、せめて無観客で開催してほしい。

パブリックビューイングなんかいらないし、電車の本数なんか増やさなくていいから、みんな観るなら家で観ればいい。少人数でじっくりと、スポーツ観戦を純粋に楽しめばいい。

 

でもやっぱり中止だろ!都民を犠牲にすんなコンニャロー!という、そこのあなた!

諦めるのはまだ早い!7月4日(日)は東京都議選

 

ぜひ、オリンピック中止の声を届けてほしい。

カネを重視、命を軽視する政府にギャフンといわせちゃってください。

 

 

 

 

 

2021年5月号

以前から話は聞いていて、気になっていた包装ゼロのお店。

最近、私の住んでる街にも新しくオープンしているのを、散歩途中に発見!

早速、家にある空き容器やビンをかき集め、行ってみたのがもう4月頃の話。さらに4コマのネタにもさせてもろーて、今ではすっかりこの店のリピーター。

どんな感じだったか、4コマ漫画と共にご紹介します!

 

その前にまず、包装ゼロの店ってどういう事かと言うと、小包装されていない商品を、自分で持ってきた容器に詰め替えてg計算で買う、という仕組みの、つまりとても環境に優しいお店ということです。

店側は業務用などの大きなパッケージで商品を仕入れ、それを使い回し可能な容器などに詰め、お客さんはそこから自分の欲しい分だけ自分の容器に詰め替える、という流れなので、小包装にかかる手間やゴミが軽減できる。そして小包装で同じ商品を買うよりも少し安く買えると思う。

衛生的に、品質管理的に大丈夫?と思う人もいるかもしれないけど、近所にできたこのお店で扱ってるものは、保存のきくもの、乾燥したものがメインで、全く躊躇なく色々仕入れる事ができた。例えば、普段の生活でよく使う米、パスタ、油、小麦粉、塩、砂糖、洗剤、コーヒー、お茶など。ものによっては、小包装だと多すぎるものも、欲しい分だけ買えるのはとても便利。旅行先でこういう店があると案外助かるかもしれない。

 

では、ここから写真を交えて、お店の紹介をしていくよ!

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清潔感もあっておしゃれな店内。

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奥にずらっと並んでいるのは、パスタ、米、麦や豆などの穀物各種、コーンフレーク、ナッツなど。ドイツの朝ごはんでは、シリアル(穀物)+牛乳かヨーグルトっていうスタイルが人気で、スーパーではよく色んな組み合わせのものが売られてるけど、自分好みで穀物やドライフルーツを合わせたいって人にとって、別々で買えるのは嬉しい。手前のケースにはドライフルーツやチョコレート菓子、砂糖、小麦粉などが入っていた。

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手袋がポンって置いてあったけど、手づかみ用?なのかな。

ちなみに、商品を取る用のトングとかは共用だけど、入り口でまず手指のアルコール消毒をするので、不安を感じることはない。あと未使用と使用済みが一応分けてあったし。

そうそう、仕組みについてだけど、まずはこの秤で自分の持ってきた容器の重さを量ります。紙に自分で重さを書いて、テープで容器に貼る。こうすることで、レジで容器分の重さを引いて、gいくらで値段を計算してもらいます。

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そしていざ、商品を詰めていく!この作業が結構楽しい。

油をビンいっぱいにするのに、手がプルプルしたけど。。。

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ハリボーではないけど、グミも種類関係なく好きなもんぶち込んでやらあ!

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こちらはお茶類や、スパイス類。

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スパイスとか特に、小包装で買って使いきれずに永遠に家の棚に置いてある系の代表なので、その点は便利。私たちも手作り杏仁豆腐のトッピング用にクコの実を少量購入。

 

洗剤など食品以外のものもあり、容器の洗浄に特別気を使う必要もなく、こういうコンセプトでも買いやすい。これは洗濯用洗剤。

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最近バスソルトを自作しているので、それ用の塩と重曹もがっつりと、気兼ねなく。

 

あと、石鹸類も置いてあって、驚いたのはシャンプー用石鹸の充実ぶりと、固形リンスが置いてあったこと。やっぱりあるんですね、リンスも!最近お風呂周りからプラスチック類をなくそうと、ボディソープもシャンプーも固形石鹸に替えてきたんだけど、リンスだけは難しいかな、と思っていたのに!試してみたい!けど、一つ15ユーロというお値段に二の足踏んでます。。固形の方が結構長く使えるし、結局はお得かもしれませんがね。

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あともう一つ試したいのは、洗って何度も使えるコーヒーフィルター。これも10ユーロくらいしたかな。実力のほどが気になります。

そういったエコロジー商品も雑貨として沢山置いてあって、プレゼントとしても喜ばれそうだな〜と思った。

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あとでこの写真を拡大して気づいたけど、真ん中あたり、コンドームのバラ売りもされておりますね笑。

 

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さあ、色々購入しましたがお値段はいかに??

グラム計算だと、実際いくらになるのかイマイチ意識しづらいけど、置いてある商品は大体オーガニックなので、オーガニックスーパーで同じものを買った時に比べるとやっぱり少しお得だな、と思いました。

もちろん普通のスーパーではもっと安いものが買えるし、みんなが普段使いするにはまだちょっとハードルが高いのかな、とも思った。

 

でも、買い物そのものが一つのイベントのようで楽しかったし、家にある空容器を有効活用してやったぜ!という達成感までオマケについてくる。何をお得だと思うかは人それぞれだ。

てわけで、ここで4コマ漫画もご紹介!

 

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プラスチックのなかった時代の人も、こうやって米や油を買ったんだろうな。「この世界の片隅に」のすずさんも持参の容器に豆腐入れてもらってたなぁ。

プラスチックが普及して、小包装されたものをサクサク買うのが当たり前な社会から見ると、手間と時間がかかる量り売りがこんなにも新鮮に映るのか、と。

慣れてくると、今までは疑問に思わなかった小包装が無意味に見えてきたり、なるべくプラスチックよりリサイクルしやすい瓶とか紙を使ってる製品を選ぶようにしたり、こういうお店があるだけで、「持続可能」な社会の為にちょっとでも意識を変えていく手助けになるんじゃないかな。

プラスチック削減に取り組む企業、政策はもっと増えるべきだと思うし、その変化をとりあえず面倒くさがる人も、一度受け入れればすぐ慣れる。そんなの、気候変動に比べるとマジでどうでもいい変化だよ。

 

私も完璧には出来ないけど、家から出るゴミが減ると嬉しいな、くらいのテンションで、包装ゼロのお店を応援していこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年4月号

ドイツに移住してカルチャーショックだったこと。

思い返せば色々あったんだけど、もう移住して4年半も経つので、慣れとともに普通になってきた事の方が多い。

例えば、日曜日はほとんどの店舗が休業している事。

電車やバスの改札口がなく、チケットがなくても乗れてしまう事(捕まったら罰金!)。

高速道路で時たま速度制限のないゾーンがある事。

そして、海や湖で普通に裸で泳ぐ人がいる事。

 

FKKと呼ばれる、ヌーディズム(裸体主義)は主に東ドイツの文化らしいけど、どこでもやってオッケーな行為ではなく、ちゃんと場所が決められている。

私が湖や海で見かけたときも、みんながみんな裸ではなく、なりたい人はなるし、そういう人が居ても気にしない、という感じ。

その目的は、衣服からの解放感と自由を謳歌するためなので、他人の裸を性的な目で見たり触ったりはもちろんマナー違反。

私も最初見たときはちょっとドキドキしたけど、リアクションすると失礼かなと思って、平然を保ってました。

 

で、この裸体文化がもっと日常的に影響しているなと思うのが、そう、サウナです。

場所にもよるんだけど、サウナは男女共用、裸で利用するのがごく普通。

最初それ知ったときは、もう絶対無理!!!と思ったんだけど。

 

今では、フツーに裸体晒して楽しんでます。いやー慣れってすごい。

そんなドイツのサウナ事情を紹介したのが、4月の4コマ漫画でやんす。

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もう少し詳しく紹介すると、私がよく利用するケルンのスパでは、地下から湧き出る冷泉を使ったプールとお風呂、そしてサウナがあって、水着で利用するプールお風呂ゾーンと、裸で利用するサウナゾーンに分かれています。そしてどっちも男女共用。

サウナゾーンに行くには別料金がかかるんだけど、わざわざ金払って裸になってでも利用したい!と思っちゃうほど充実してます。

サウナゾーンに行くとまずは水着を脱がないといけない。とはいえ、バスローブの着用はオッケーだし、必需品であるデカタオルを身体に巻いてもいいし、裸のままぷらぷら歩いている人は結構少ない。バスローブがあるとかなりストレスフリーで動けることに気づき、以後金を惜しまずレンタルするようにしています。

そしてサウナ内では完全に裸になり、ほとんどの場合、デカタオルをお尻に敷くことがマナーになっています。汗もかくし下半身の衛生面を考えてのルールだろうと思う。

このサウナの小部屋が屋外にも屋内にも色々種類があって、1〜2時間じゃとても楽しみきれない。各サウナには数時間おきに特別なメニューがあって、例えば、はちみつや死海の塩が配られて身体に塗ったり、スタッフさんがタオルで巧みに扇いでくれたり、草の束みたいなのを室内で振り回してその香りが楽しめたり、本当に盛りだくさんで丸一日コースでも全然退屈しない。仮眠室的な場所もあり、数時間横になって休む事もできれば、お庭を散歩したり、レストランで食事することもできる。ずーっと裸にバスローブの状態で。一日コースは一回だけ利用したことあるけど、時間を気にせずリラックスできて、最の高でしたね、本当に。

残念ながら、ここ1年以上コロナの影響で利用できておらず、サウナがとても恋しい。

落ち着いたら、絶対また一日コースをキメてやる!と心に誓っています。

 

こんな風にリラックスできるのは、もちろん裸のマナーというものが徹底されているからこそ。たとえカップルで利用していようとも、サウナ内でイチャコラするのは、マナー違反。みんながリラックスして利用している雰囲気を壊すことは、許されることではない。

ちなみに女性専用サウナや、女性客だけの日というのもあって、男性の眼が気になるという人でも安心して利用することができる。でも、普通に利用した感想でいうと、意外と自分の裸も他人の裸も気になりません。サウナ内で男性客と至近距離で座ったり、他の女性がいなかったり、少数だったりすると、ちょっと落ち着かないこともあるけど、そういう場面を避ければ、わりかし大丈夫でした。そんな自分の適応力に逆に驚くくらい。でもやっぱり、男友達と一緒に利用するっていうのは全く想像できない。これはまだ、絶対無理!の領域。

 

性的に見る、見られるかどうかの境界線とか、雰囲気って紙一重なんだな〜。

水着ゾーンに行くと、カップルが遠慮なくイチャコラキャッキャッしていて、サウナゾーンより断然エロい。水着という最後の砦があるとみんなタガが外れちゃう、みたいことなんだろうか。

もし裸なら生々しくて見てられないだろうに、局部だけ隠せば大丈夫なのも面白い。

 

日本社会では、男の世界と女の世界が色んな場面で隔絶されてるように思うし、お互いを別の生き物のように見てるような節もある。ドイツの社会ではそういう隔絶がもっと少ないような気がしていて、このサウナの件もそんな社会の現れかな、と思ったり。

どっちが心地よいかは人によって違うだろうけど、ドイツで生活する中で、男か女かのフィルターなく関係を築くこと、理解することが前よりやりやすくなったように思う。

 

よく海外で暮らした後に母国に帰ったら、逆カルチャーショックを受ける、と言うけど、日本の社会に溢れる、性別をやたら意識したメディア広告(例えば◯ガール、◯メン、◯◯系女子(男子)みたいなカテゴリー化とか)、服装、コミュニケーションは、その一つになるかもしれないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年2月号

2021年への年越し、そして私の誕生日は、のび太の弟家族のところでお世話になってて、そこの子供達がもう可愛くて可愛くて・・・❤️

ちょうど4コマ漫画カレンダーの仕上げ作業をしている時で、その周りを4歳と6歳のちびっこたちが、ちょろちょろ動き回ってて。「マンガ読んで〜」と膝に乗ってくるのとかたまらん可愛いし、読んであげたら、「こんど僕のことも漫画に出してねっ」と4歳の子が言うもんだから、早速、登場させてやりました!

 

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最近は、お寿司の知名度も上がって、海苔も普通に食べれる子供も多いみたいだけどね。

 

 子供の食へのこだわりって、単純に味覚の問題でもなく、色や形などの視覚や経験が大きく影響しているようで、そこに食文化の違いも見えてくるから面白い。

そのこだわりが成長とともに強くなったりするから、2歳頃まではなんでも食べてたのに、急に食べなくなっちゃったりするんだな、と。まあ特に、弟家族の子供たちはこだわりが強い方だと思うけど。

私自身は子供時代の好き嫌いの記憶がほとんどなく、普段出されるものは多分なんでも食べてた。数の子や銀杏など、特殊なものは大人になるまで美味しさがわからなかった。色んな味覚の経験を経て、今私が嫌いなものは、キャラメル、ホワイトチョコレート、マジパン、ラクレッツ(ハーブから作られた黒いグミのお菓子)かな。つまり甘ったるいものが苦手。

 

いつか、この子たちも食わず嫌いを克服して、味覚の冒険へ目覚めてほしいものだ。

そしたらまた一緒に、お寿司をたらふく食べれるかな。

 

 

 

 

2021年3月号

毎年3月になると思い出す。2011年3月11日のこと。

それが、もう10年目なのか、と。

色んなことがあった10年だけど、まだ過去の話にはできない。

原発事故のこと。汚染された水、土のこと。故郷を奪われたままの人たちのこと。

何も解決していないし、ずっと地続きの中を生きているんだと、毎年思い知る。

 

正直、事故があったことで、もっと政治に対して声をあげないと!と私は思ったし、同じように行動した人たちと友達になれたし、人生に影響を与えるほどの人との出会いもあった。もしかすると、ドイツへの移住を後押ししたのも、この経験があったからかもしれない。

私個人の10年は、自分なりに悩んで選んできた後悔のない10年だけど、同じ10年がどんな風にフクシマで流れたのか。それを思うと胸が痛い。

そして、この先の10年は?

 

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この汚染された土や水がどこへゆくのか、ちゃんと目を見張ってないといけない。

汚染レベルの低い土(全体の99%)は、全国各地で建設資材として再利用されることになっているが、その基準値は本当に信頼できるものなのか。東京新聞の記事によるとその基準値は、原子炉等規制法に基づく規則で「放射性廃棄物」とされる1キロ当たり100ベクレル以上という基準より80倍も高い、とある。

国のいう「安全」が全く信頼できないことは、もう身をもって経験している。

再利用できない残りの汚染土は、どこかに作られる予定の最終処分場に運ばれるらしいが、候補地探しもまだ手付かずの状態。果たして手を上げる自治体がいるのだろうか。

福島の住民の中には、「どうせここが最終処分地になるんだろう」という諦めの声もあるという。どこに運ばれようと、苦い現実しか見えてこない。

福島第一から出る大量の汚染水は、水で薄めて海に流す予定だという。例によって基準値を下回る汚染水という条件があるけど、全く信頼できない。これってもう日本だけの問題じゃないので、国際問題としてもっと大きく議論されてほしい。

 

放射性廃棄物もそうだけど、こういった問題を知れば知るほど、思う。

原発って、どう転んでも、良い解決策は存在しない無理ゲー。

なんでこんなものを未だにやめる決意もできず、続けることができるんだろう。

 

石炭火力発電も地球温暖化を加速させるから、これからは持続可能な自然エネルギーしかないでしょって思うけど、それじゃあ電気が足りないって言う人もいる。じゃあ、私たちの生活そのものを見直すべきだ。

例えば、24時間営業、年中無休の店が減ったところで、生活にそこまで支障が出るだろうか。日曜はほとんどの店が閉まってるドイツでの生活も、最初は不便さを感じたものの、慣れれば静かな日曜を楽しむくらいの余裕も出てくる。

 

結局、大量生産大量消費を軸に競争しているような社会だから、根本として簡単に変わることではないと思うけど、逆を言えば、人々の価値観が変わらないと、社会の価値観も変わらない。

ただ変化を待ってるだけだと、問題が悪化する一方なので、声をあげていくしかないよねってことだ。

長い道のりの、せめてもの第一歩として、何度でも言うぞ。 

原発はいらない!って。

 

 

 

 

 

2021年1月号

いやー、2021年もコロナコロナですね。

もう聞くのもウンザリ!って人もいるんじゃないですか。

感染予防はするけども、話題にするのはもう飽きた、とか。

 

でもやっぱり、このパンデミックが世界に与えた影響は無視できるものではなく、

人々を極端な方向へ狂わせることもあれば、日常のちょっとした場面で変化を思い知ることもある。。。

 

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家にいる時くらい忘れたいのに!ウィルスの力って怖いですね〜。

まあ、ドラマ鑑賞、ちゃんと楽しんでますけどね。一瞬、頭をよぎるというかね。

 

ところで私は普段、Netflixでドラマや映画を漁ってるんだけども、2020年は韓国ドラマに結構ハマって、「愛の不時着」「サイコだけど大丈夫」「イテウォンクラス」「椿の花咲く頃」「最高の離婚(韓国版)」などなど、楽しませてもらいました。あと、「進撃の巨人」に激ハマりして、アニメだけでなく原作漫画もファイナルシーズン前のところまで読破。今は週1回放送のファイナルシーズンを楽しみに生きている次第です。同僚にも好きな人がいて、毎週語り合ってしまいます。ドイツ語版の漫画も買ったろうかな。。。

 

でも今書いた作品たちは、日本でも多分人気で、私がオススメするまでもないと思うので、ここでは私が個人的に超オススメしたいNetflixで観れる作品について、3つ紹介させてもらいます。わーい!実はこれ、ずっとやりたかったのよね。

 

一つ目はオーストラリアのドラマ「Please like me」

もう何度も観たんだけど、登場人物全てが、ドラマに流れる空気が愛おしくて、観たらなんか少し気持ちが楽になるクスリみたいなドラマかな。私にとって。

ストーリーは、ある男女のカップルがカフェで豪華なパフェを食べながら別れ話をするところから始まる。主人公であるジョシュは、彼女から「あなたはゲイよ」と告げられ振られたことで、自分のセクシャリティを認め、ゲイとしての新たな恋愛を模索し始める。その一方で、情緒不安定なジョシュの母親が自殺未遂を起こし、同居することになり、、、と、ジョシュを取り巻く生活、人間関係がリアルに、かつコミカルに描かれていく。

私が好きなのは、なんといっても登場人物のキャラクター。完璧な良い人も悪い人も存在しなくて、みんなそれぞれ問題アリなんだけど、可愛いところ憎めないところもあって。かつ、私たちも知っている問題について、家族関係や精神疾患、友情、恋愛問題についてのリアクションが、ときに共感を呼ぶし、ときに心温まる。シリアスになりすぎない程度の感情の緩急があるのもいい。しかもこれ、脚本したのがジョシュ・トーマスというコメディアンで、本人が実名で主人公を演じている。内容も彼の半自伝的なものらしい。そりゃあリアルだわ。いやー、もうすっかりハマってしまいました。超・オススメです!

 

二つ目はドラマではないんだけど、「Please like me」に出てくる俳優さんでハンナ・ギャズビーという、これまたコメディアンの女性がいて(かつ作中でも本名で出演)、彼女のスタンダップコメディーショーを、本当に超・超・オススメしたい!

Netflixで観れるのは二つあって、一つは「Nanette(ナネット)」というタイトル。

これも3回くらい観てるけど、毎回号泣してしまいます。ええ、コメディーショーなのに。確かに普通のスタンダップコメディーとは呼べない、特別な意味のあるショーではあると思う。

ハンナ・ギャズビーは、コメディを始めた頃からずっとレズビアンである自身のことをネタにしてきた。そしてそれは、自身が受けた理不尽な差別を元にしているため、自虐的なネタでもあった。お笑いのスタイルとしてよくある自虐ネタだけど、このショーの中ではその弊害について深く考えさせられる。彼女は、自虐ネタを続けることで自身にトラウマを植え付け続けている悪循環に気づき、ショーの中で「私はコメディアンをやめるべきだ」と宣言する。

男性優位社会への批判、同性愛者の生きづらさを自身の経験を元に面白可笑しく話す手腕は見事なんだけど、そこには笑いに変えられない本当のストーリーもあるのだ。それをあえてコメディショーと銘打って、さらけ出し、なぜそうであるべきなのかを語る彼女の言葉に、私は自分の経験を思い出さずにはいられなかったし、心の底から勇気づけられた。辛い経験を聞くことになっても、ただ同情されるだけでは何も変わらない。自分のこととして感じ、考察し、つながって欲しいのだ。「Nanette」を観て、Me too運動を始め、女性たちが自分のストーリーを語り始めた事の意義が自分の中ではっきりした気がした。

そしてそんなセンセーショナルな「Nanette」の後のショーとして観れるのが、「Douglas(ダグラスに捧ぐ)」。アメリカでの公演を収録したもので、こちらは本当に見事なスタンダップコメディー!という感じで、構成も含め、本当によくできていて面白いです。「Nanette」後、のショーとしてふさわしい程に、何か吹っ切れたような気持ちよさも感じた。あと彼女は美術史の学位を取得していて、その知識を元にしたレクチャーが最高に笑えます。相変わらずユーモアたっぷりに、男性優位社会を切りまくってて、痛快そのもの!

ハンナ・ギャズビー、本当に多くの人に観てほしい、知ってほしいコメディアンです。

スタンダップコメディーはNetflixで結構観れるけど、アメリカのコメディアンで、アジア系移民のロニー・チェン、アフリカ系移民のトレバー・ノアも面白かった!

 

そして3つ目。今まさに私が2周目を楽しんでいるデンマークのドラマ「Borgen(コペンハーゲン、首相の決断)」!

このドラマは、デンマークの政治の世界を描いたもので、次から次へとリアルな政治問題が出てくるので、とにかく臨場感を持って楽しめる。がっつり政治的でありながらも、人間ドラマでもあるから、政治に疎くても気軽にハマれると思う。

ストーリーとしては、まず第1話でデンマーク初の女性の首相が誕生し、以降は彼女ビアギッテ・ニュボーの率いる政権が様々な問題にぶち当たっていく、というもの。最初色んな政党が出てきて混乱するのでちょっと説明すると、ビアギッテは穏健党(中道派)の党首であり、選挙で大躍進はするもののそんなに大きな政党ではない。という事で、労働党緑の党といった左派政党と連立政権を組むことになる。それまでは保守派の自由党が政権を握っていた為、様々な面で改革を打ち出すのだが、、、もちろんスムーズにいくはずもなく。互いを陥れたり、裏切ったりの連続でとてもハラハラさせてくれる。そこにメディアを使った戦略も絡み、スキャンダルを政治に利用したり、逆に潰されたりーので、もうドロドロ。そこに報道の自由を胸に政治を鋭く分析、追求するキャスターもいて、様々な立場の人間模様がリアルに描かれている。ビアギッテはめちゃくちゃカッコいい政治家だけど、政治の世界の重圧にやられてしまう人間らしい弱さも描かれていて、そういうところがまたいい。そしてストーリーに出てくる社会問題はデンマーク特有のものもあれば(例えばデンマーク自治領のグリーンランドとの関係とか)、日本にも共通することもあり、国際的な問題もあったりして、観ている方に議論の種をたくさん撒いてくれる。たまに現実にはない国が登場したりもするけど、どれも思い当たる問題ばかり。

日本はほとんどずっと自民党政権で、最近は腐った政治ニュースしか耳に入ってこないし、民主的に誠実に、明るい未来を描こうとするビアギッテ政権を見ていると、うらやましくてしょうがなくなる。もちろんドラマはフィクションだけど、デンマークのリアルな政治は日本よりずっと進歩的でリベラルだと感じる。今の首相も41歳の女性だし。ちなみにこのドラマ、2012年の作品ですからね。日本人からすると、ずいぶん進歩的な議論が展開されていると思うけど、もう過去の話っていう。。。

より良い社会を作っていくってことを、夢物語にしないために、このドラマから学べることは沢山あるなと感じます。超・超・超オススメ!

 

特にオススメなものとして3つ紹介したけど、他にも面白いドラマ、沢山観たなぁ。

デンマークのドラマでいうと、最近観た「ラブ&アナーキー」も良かったし、イギリスのティーンズ向けドラマ「セックスエデュケーション」も面白いよ。

なんか最近の作品は性の多様性が、結構当たり前のように存在していていいなぁと思う。私たち世代は、当事者の苦悩にフォーカスして描いていた気がするけど、若い世代にとっては、別にそういうもんだし色んな人がいていいじゃん、みたいな軽やかさがある。

国によって地域によってもちろん差があるだろうし、苦悩がなくなったわけではないけど、社会の変化が感じ取れて面白い。これもまた、変化を望むものたちの闘いがあったからこそ。

 

普段、語れる人がそんなにいないので、熱く紹介しちゃいました〜!

みなさん、ぜひ充実したおウチ時間を!