ニコニコ通り

漫画、木版画、イラストなどなど、製作中。

「ノビコ」始動!!!

ブログほったらかしにしすぎて、いきなり飛びますが。

うどんBAR & Cafe ノビコ、4月3日にオープンを迎え、すでに1ヶ月半が過ぎました!

音沙汰なくて本当にすみません。3月の日本滞在時には、たくさんの人に励ましの声やアドバイス、冷やかし等をいただき、本当にありがたかったです。

そして、色々と準備不足なまま開店してしまい、宣伝もまともに頑張っていないにも関わらず、、、

予想以上に沢山の人が来店してくれました!!!!

最初の1週間が終わった時点で、もうまともに立っていられない程、ボロボロになるまで働いた、という感じでした。

そして、すぐに気づきました。週1の定休日では、私たち全く休めない、という事実に。

日本でも多くの人に指摘された事ではありましたが、実際にどれだけお客さんが入るか、などの心配と、メンバーの一人が「この町で週2定休の店をやると潰れる」という謎のジンクスを信じており、すぐには変えられなかった。

4月は、本当に無休で1日12時間〜14時間働きまくったけど、さすがにこれを続けると死んじゃうって事で、5月から早速、週2定休へと変更させてもらいました。

そして今は月、火は定休日で、火は仕込みとメンテナンスとミーティング。実質週6日勤務で頑張っています。毎日が40人〜60人分のうどんを機械でコネるところから始まります。

3月の香川・丸亀うどん行脚で訪れた「よしや」さんからのダイナミックなアドバイスのおかげもあって、ノビコのうどんは、以前よりコシもモチモチ感も上がってようやく納得できるものが出来ているように思います。自分の今の経験値と環境・条件を考えると、ベストを尽くせているのでは、と!まだまだ学ぶ余地はありまくりですが。

 

うどんがメインのお店ですが、うどんとの相性も良い、天ぷらや天丼も始めたら、これもとても好評で。やっぱり揚げ物の力はすごい!

私にとっては、とても大衆的なものを提供している感覚でも、周囲にとってはとても新鮮なお店でありメニューであり。なんだこれは!みたいな。

天秤にかけられるような似たお店もないので、とにかく好奇心もあって色んな人がやって来て、それを彼らがFacebookなどのSNSでシェアしてくれ、さらに広がりを見せそうな期待を感じてはいます。かつリピーターが多いのは、嬉しいポイントでもある。

広報、自分たちでももうちょっと頑張らねば!と思うのだけどね。。。

 

4人のメインスタッフ以外にも、4人くらいバイトで入ってくれてる方がすでにいて、どのように伝えてどのように店を回していくか、が目下の課題。

私はこの1ヶ月半、麺作りと仕込みがメインだったけど、そろそろカフェメニューも出来るようになりたい。

誰もその辺をコントロールしてこない&したくない。ので、自分から動かないとこのお店の働く環境は良くならない。

それはとても面倒な事でもあるけど、とてもフェアであるし、自分で考え動くトレーニングにもなる。

きつくても、自分で考え自分で動く。これ、大事。

言葉の問題もあり、日々の疲れもあり、そういう伝えていく作業が滞りがちだけど、無理ないペースででも、前へ進んでいきたいと思っています。

 

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オープン記念でのび太の姪っ子ちゃんが作ってくれたノビコガーランド。

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新しく始めた天丼と、お味噌汁のセット!人気メニューになりました。

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ケーキ担当、渾身のマンゴー抹茶ケーキ。数時間で完売したので、味見が出来なかった…。

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沢山の要望に応えて、全品ではないけど持ち帰りもできるように。

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辛いうどんが欲しい!とよく言われたので、作ってみました豆腐チゲうどん。

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まだまだ始まったばかりの私たちのお店。

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とりあえず、今日はこの辺で。

遅ればせながらの一次報告でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年12月号

6月から通い始めた、ドイツ語コースは12月でついに一区切りついた。

ビザのために最低限必要なB1テストが終わったからだ。

結果は3ヶ月待たないといけないので、もう忘れようと思うんだけど、これ受からなかったらもう1回300時間学校通うとかマジで嫌。

でも2回目までは国がお金出してくれるし(私に収入がないため)、このIntegrationkurs(統合コース)というのは名前こそちょっと気持ち悪いが、ありがたいものだ。

来年1月からは、オリエンテーションコースというドイツの歴史、社会、法律などについて学ぶコースに通う。良いのか悪いのか。まぁしっかりしてるよね。。。

 

 

クラスに友達も出来た。ドイツ語がお互い上達すると色んな話をするようになり、時に議論が白熱したり泣いたり笑ったり、と結構ドラマもあった。

違う国からやって来た者同士、ぶつかる事はあるけど、最終的にはドイツにやって来た者同士、お互い助け合って尊重しあいましょう、という話に落ち着くのだ。

トルコ人ムスリムの男性と、イラン人が揉めた時も、イランではムスリムを強制されるから、「私の問題は全部ムスリムから来た」という言葉を投げ、トルコ人の男性は「ムスリムが問題なんじゃなくて政府の問題だろう。私はムスリムだよ」と返し、「確かに問題は政治と宗教が結びついていることだよね、ごめんなさい。私の両親もムスリムだよ」となる。彼女のイランでの辛い仕打ちを想像すると、ムスリムの考え方にヘイトが生まれるのも当然だけど、それは間違いだと気づくことが出来る。

難民問題についてイタリア人が、「難民が大量にやって来てイタリア政府はもちろん支援をする。でもイタリア国民への支援はそう簡単にしてくれない。だから俺はドイツに来た。」とシリア人の若者の前で主張していて、それはどういう意味?と複雑な表情をしつつも「僕もドイツですぐに支援をもらえたよ。でもこれは僕のお金ではないと気づいた。だから早く自分の力で稼ぎたい。」と冷静に返していて、イタリア人も「自分にとっては誰がどこから来たなんて関係ない。ここでは自分も外国人だしみんな頑張らないとチャンスないよ」と落ち着く。まあ私は「いや、イタリア人のあなたはヨーロッパ外から来た人より、チャンス多いでしょ」と言ったし、彼にはこの社会に明らかな差別があることも考えて、色々発言してほしいな、といつも思う。

でもリアルはやっぱり彼が言うように、頑張らないとチャンスはどんどん少なくなる。ドイツ語も努力しないとよくならない。面倒臭くても職業訓練を受けないとドイツで良い仕事にはつけない。それは何年もかかる。差別は存在するけど、国際色豊かな国だし、能力さえ活かせればチャンスはあるだろう、と感じる。

それか自分でビジネスを始めるか。トルコから来た男性は元々弁護士で、エルドアン政権批判により逮捕された経験もあり、イタリアに逃げ、トルコレストランを開業。さらに店舗を拡大しようとドイツにやって来た。彼はすでにイタリア人国籍も取得している。たくましいな、と感心する。

 

難民として来ている以上、外国人でいる以上、どんなに頑張っても本当の自由は手に入らないというリアルもあるし、ドイツ政府が勝手に祖国が安全になったと判断すれば、強制帰還させられることだって。色んな問題について考えさせられる。

 

 

私が、特に仲良しなのはイランから来た女性2人。

二人ともクリスチャンで、ドイツに来て初めて信仰の自由を手に入れ、その点はとても幸せそうで、仕事の目標もちゃんとあってバリバリ頑張っている。祖国には長いこと帰れないけど、本当に良かったなぁと思う。

イランでは「おしん」が大人気だったらしく、日本人のイメージは真面目で親切で礼儀正しくて、、、と言う風にかなりポジティブな偏見がある。「おしん」観たことないけどそういう感じなのかね?

なんか言われる度に「みんなじゃないよー、悪い人もいるよー、怠け者もいるよー」と言わないといけない。

まあ私への偏見は、こんな可愛いもんだからいいけどね↓

 

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安心してください。最初は戸惑いもしたが、今ではとても良い友達です。

偏見は誰もが持ってて、たまに笑いのタネにもなるけど、傷つけてしまうことの方が多いので、気をつけよう。

 

ギリギリ、2017年のうちに書き終えた!!!

みなさん、良いお年を〜

 

 

 

2017年11月号

2016年10月17日にドイツに来たので、丸々1年が過ぎた。

中身の濃い1年ではあったけど、幼児の1年に比べると、成長の仕方は劣ると知る。。。

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のび太家の兄弟はベビーブームなのか、ここ3年くらい毎年1〜2人誕生している。

私は持ち前の愛想の良さと、本気で遊ぶサービス精神で1歳児までの幼児はよく懐いてくれるのだが、、、

成長するにつれて、この人言葉がちょっと違う。。。とか余計なことに気づき始め、距離が生まれてしまう。ああ、悲しい。

 

こないだ一番年上の14歳の姪っ子ちゃんとのび太と3人で映画を観に行ったが、大人と話すより緊張してしまってまともに話しが出来なかった。

それでも目が合うとニコッと笑ってくれる、とても優しい賢い子で、本当はもっと色々話したいんだ。

 

あと5年、待ってください。Tante Niko(ニコおばさん)、頑張る。

 

 

2017年10月号

秋の1ページ。

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どや〜!!!!

 

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ヤマドリタケのパスタがまじ美味いから!!!という話から始まったキノコ狩りなんだけど、食用でない見た目がそっくりなニガイグチが入っていた為、パスタは空振りに終わった。。

残ったヤマドリタケはちまちま焼いて塩胡椒で食べたけど、それも充分美味だった。

でも私は、アンズタケの方が好きだったかな。甘みがあって歯ごたえもよくて。

一緒にキノコ狩りに行った、キノコ博士は自宅に鶏を飼っていて、産みたての卵をもらって、アンズタケのオムレツにしたのが、この秋一番のグルメだったかもしれない。

 

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2017年9月号

ノビコディナーをやってみて、だんだんとコロッケ定食の週よりうどんの週の方が、人が増えていった。

私たちの努力の甲斐あって、周囲ではうどんの知名度が急上昇。

特にCafe Fatschのオーナーであり、来年「ノビコ」を一緒にやっていくメンバーは、すっかりうどんLover。

ノビコディナーで残ったうどんを翌日に彼がよく食べるので、色々工夫して楽しんでいるようだ。

 

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絶対この人B級グルメ好きだ。。。焼きそばの上にミートソースぶっかけた新潟名物「ナポリタン」もきっと好きだ。ヴィーガンじゃないと食べれないけど。

一番好きな食べ物フライドポテトで、フライドポテト柄のタイツを着こなすくらいだから、きっと富士そばのフライドポテト蕎麦にも感動するだろう。食べれないけど。

フライドうどんはまだ作ったことないんだけど、多分みんなすごい好きだと思う。

うどんスペシャルはその時に絶対商品化されるだろう。

 

うどんにはまだまだ色んな可能性があるね!

ドイツで独自の進化を遂げたら、もっと面白い。

オリジナルなんて、実はそんなに大事じゃないのだ。

 

 

 

2017年8月号

去年の今頃、Cafe Fatschの裏庭は草ボウボウで、利用しようという気にさえならない程忘れられていた。

ただ一人、のび太を除いては。

 

ドイツでアジアンスーパーにしか置いてない輸入野菜で、どうしてもノビコディナーでも使いたい野菜は自分たちで作ればいい。例えば紫蘇、春菊、水菜など。そんなアイデアから、試験的にこの裏庭で色々作ってみよう、ということに。

 

のび太がやる気になったら、もう誰も止められない。荒れ果てた裏庭はどんどん素敵な家庭菜園へと姿を変えていった。

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春菊、かぼちゃ、大根、パセリ、紫蘇、色んなハーブ、色んなお花を育て始め、そして苺も!

苺が庭にあるなんて素敵すぎるじゃないですか。何気に一番楽しみにしていたんだけど、、、

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家庭菜園が一つあるだけで、こんなほのぼのした日常を体験できる!

夏には、水菜、豆、唐辛子、トマトも育ち、裏庭はワサワサと息づいていった。

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いやぁいいもんですね。全部が全部、美味しくできたわけではないし、失敗もあったけど、こういうのあると満たされる、何かが。やっぱり作物があれば、食えなくて死ぬってことはないから、そういう安心感なのかな。生きる土台を得た!みたいな。

 

秋には大量の赤紫蘇が残ったので、紫蘇ジュースを作ってノビコディナーで売ってみたら結構好評で。

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来年はもっと沢山作って、ウォッカで紫蘇シュナップスも作って、紫蘇ビジネスを展開したい。なんて夢も膨らみます!

 

約1年の試験的な栽培を経て、来年からはもっと計画的に効率よくいこう!とのび太さんがさらにやる気を出しちゃって、裏庭はさらに変化を遂げ、野菜を作るスペースが増量した。手作りのベンチも置いて、良い休憩スペースに。

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後ろには、まだ小さな梨の木3本、椿一本も仲間入り。春が待ち遠しいです。

ノビコがオープンしたら、休憩時間にここで作物眺めながらコーヒー飲むんだ。

 

 

 

 

 

 

ノルウェー便り

 

ちょっと今更すぎるんだけど、もうすぐ2017年も終わるから振りかえってみようかな。

8月にね、ノルウェーを旅行したんです。

車でぐんぐんと北上して、デンマークも突っ切って、船乗って。

ノルウェーの南西だけだけど、ぐるりと車で。

 

すっごく素敵な旅だったので、帰って来てから友達に手紙を書くついでに、手書きの新聞「ノルウェー便り」を作って送りました。

 

学級新聞のノリで書くの、楽しかった。

ちょっと読みにくいかもだけど、ここにも載せます!

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最後の方、スペースがなくなって来て、尻切れとんぼみたいになっちゃたけど。

旅の間、のび太と話していて面白かったのは、私たちが割と当たり前にもってる価値観が、風土や文化が違うと当てはまらないことが往々にしてある、という事。

ノルウェーはお金持ちの国で、育児も教育も国が色々保障してくれる、めっちゃ子育てしやすそうな環境だけど、各家庭の子供の数はそう多くない。子供がたくさん欲しかったら持てるだろうけど、多くの人は1人〜3人いれば満足だろう。自分たちの喜びのために子供を作るのだから。

でも貧乏な国だったら?典型的なイメージとして、貧乏な国ほど人は子供を沢山作る。お金もない、環境も悪い、それでも子供を作るのは、それが自分たちの生きる術だから、とも言えるんじゃないかと。子供は彼らにとっては、金銭的に肉体的に自分たちの将来を支えてくれる希望、になり得る。そういう状況に対し、子供を自分のモノみたいに考えるのは良くないとか、ちゃんと育てられない環境なのに何故そんなに産むの?とか、こっちのモラルを振りかざして簡単に言えない。

あるいは、イヌイットの食文化は欧米人と触れることによって今では結構変わったらしいけど、作物が育たない環境で生き抜くには、壊血病にならない為に、生肉を食べビタミンを摂る事も生きる上で大事なこと。それ故菜食主義はここではちょっとハマらない。

近親者との交わりが多かったという話も、外部からの人の行き来が少ない地域で、他に道がないことを想像すると、モラルの問題として批判することはできない。

などなど。

環境や慣習や政治に抑圧されている人が少しでも少なくなればいいな、とは思うけど、これは抑圧だ!と思う価値観は、どの土地でもあるいはどのシーンでも共通しているわけじゃない。

小さな社会で生きていると、そういうこと忘れがちだけど、外へ飛び出して別の文化に触れると思い出す。

自分の価値基準は大事にすべきだけど、他人に押し付けないことはもっと大事だ。

その上で、コミュニケーションができたら最高だ。

 

何気にこの旅だけでなく、今年一年ずっと考えて来たことは、これかもしれない。

相手を尊重するって、一体どういうことなんだろうって。

多分これって答えはないってか一つじゃないだろうけど、これからもちゃんと考えて生きたいこと。